オウンドメディアの成功は、自社メディアに合うSEOライターの確保にかかっていると言っても過言ではないでしょう。
SEOの知識があり、業界の知識があり、文章が上手いだけでなく読者が求めている情報やインサイトを提供できるライターを何人抱えられるか? ここがオウンドメディアの魅力、引いては検索エンジンの上位表示につながります。
優秀なSEOライター探しに手を抜いてはいけません。クラウドソーシングで採用できなかったで終わらす、手を尽くしましょう。本記事では、SEOライターの探し方を6種類紹介します。
SEO(検索エンジン最適化)とは、検索エンジンにサイトを高く評価してもらう施策の総称です。SEOライターとは、SEOについて基本的な理解があり、検索エンジンに上位表示される魅力的なコンテンツを書けるライターを指します。
具体的には、ユーザーが検索する可能性が高いキーワードを調べ、キーワードから読者ニーズや心理を精度高くイメージし、読者が求めている回答、読者に役立つヒントをコンテンツとしてまとめ上げられるライターです。
SEOライターの仕事は大きく以下の3領域に分けられます。すべて一人に任せるケースもあれば、分業しライターは執筆だけというケースもあります。
今のところ、まだGoogleなどの検索エンジンは人々が何かを調べるときの玄関です。特にビジネス領域においては顕著で、しっかりしたエビデンスがある情報がほしい場合は、SNSではなくGoogleやYahoo!で検索する必要があります。
オウンドメディア運営において、検索エンジンが求める良質なコンテンツを制作することは優先事項であり、そのためにはSEOにたけたライターが必要です。
SEOを意識して記事を制作してくれるライターは、Googleなどの検索エンジンで、メディアの想定読者が使うキーワードに沿って記事を仕上げるため、オウンドメディアからのリード獲得や問合せの増加に貢献します。
社員やメディア担当者が記事を書く方針の企業もあります。しかし、記事を書いた経験のある方は実感していただけると思いますが「知っていることと書けること」「説明できることと書けること」は完全に別スキルです。
ライティングは思考力、集中力のいる仕事。予想以上に時間もかかるので、元々書くことが好きな一部の人たちを除けば、本業の負担になりかねません。その時間を本業にあてたほうが生産的です。
特にメディア担当者は、メディアの舵取りをするのが最も重要な仕事。SEOライティングは外部の複数のプロの人たちに任せて、メディア戦略やプロモーション、運営の進行管理に徹した方が結果的にメディアの成功につながります。長い目で見れば費用対効果がよくなるでしょう。
以下は、株式会社EXIDEAが、記事制作会社にコンテンツを発注したことがあるBtoB企業の会社員106名に行った「SEO記事制作会社の成功・失敗調査」の結果です。
外部に発注して「失敗した」理由の第1位に「自社が属する業界に対する知見や理解がなかった」、第2位に「SEOのノウハウがなかった」を挙げています。
(出典:SEO記事制作会社の成功・失敗調査|PRtimes)
SEOを理解していないライターが書いた記事は、内容的には濃くても、オウンドメディアが読んでほしい読者の課題とずれがちです。読者が検索に使うキーワードに対する回答やヒントが入っていないため、検索エンジンで記事が上位表示されず成果が上がりません。
以下は、Google 検索のベストプラクティスとして推奨されている文章ですが、キーワードをサイトに盛り込むことを明示しています。SEOを理解しているライターは、ユーザーがどのような心理でどんなキーワードで検索エンジンで調べるかを理解して記事を書くため、検索エンジンに評価されます。
(出典:Google検索セントラル)
SEOは広範な施策ですが、一般にSEOライターが行うのは、キーワードリサーチ、キーワードをもとにした構成案の作成、記事作成です。以下に、SEOライターとして成果を出せるライターに必要なスキルを紹介します。
SEOライターには、読者像を理解したうえで読者が使うキーワードをリサーチし特定する知識、そのキーワードを適切なバランスで活用しながら執筆するSEO知識が求められます。
キーワードリサーチの際は、想定読者をイメージしてどんな言葉でインターネットで検索しているのかを調べます。Googleでサジェストや関連キーワードを調べることや、、以下の無料ツールを活用して、検索ボリュームや競合サイトが対策しているキーワードなどをリサーチできるスキルが求められます。近年はAI×SEOツールも活用できるとよりベターでしょう。
BtoB領域ならビッグワードとロングテールキーワードの違いも理解しておく必要があります。ロングテールキーワードとは3〜4の単語のキーワードであり、ボリュームは小さいものの、検索意図が具体的なため上位表示されやすいキーワードです。
例えば、「SaaS 導入」で検索するとロングテールキーワードがずらりと並びます。この並びを見ると、SaaS導入を検討している人はかなり慎重で、事前に流れやプロセスを確認したい、間違いないSaaSを選びたい気持ちがあることがわかります。
SEOライターにはこのようにキーワードを特定し、その上でキーワードを自然に使って読者が知りたい内容を、わかりやすく記事としてまとめるスキルが必要です。
ペルソナとは、オウンドメディアの想定読者です。人事メディアであれば企業の人事担当者、経理メディアであれば経理担当者、経営メディアであれば経営者や役員が対象でしょう。SEOライターにとってこの読者を理解する力はSEOの知識と同様に重要です。
読者像が明確だと、ライターも読者の課題、いろいろな理想や苦悩など、記事の向こうにいる人を理解しやすくなるので精度の高いキーワードが選定できます。記事の中身も読者に寄り添ったものになります。
例えば、管理職になったばかりの35歳の人事マネージャーならこのようなことに困っているのではないか? という発想で、気持ちを寄り添わせて記事を書くことができるかどうかは、キーワード重視に偏りがちなSEOライターに持っていてほしいスキルです。
BtoBオウンドメディアのSEOライターには、特別に美しい文章をかけるスキルは必要ありません。実務的な文章、例えば会社で報告書、プレゼンテーション書類が作れるスキルがあれば、ライター未経験者でも十分です。
ただし、専門的な内容をかみ砕いてわかりやすく書くスキルは大変重要です。オウンドメディアは、ビジネス上の正しい情報、効果的なノウハウを知りたいという読者がメインなので、その領域の初心者も多数。難しい内容をわかりやすく伝えられる表現力があることが望ましいでしょう。
それ以上の表現力は、文章のベースとなる体験、知識によって異なるライターの個性なので、メディアの許容範囲内であれば問題ありません。ただ、エビデンスにもとづいて正確な表記をできる説得力は共通して求められます。
SEOライターに求めるコミュニケーション力とは、報連相(ほうれんそう)と、締切を守れることにつきます。
特別、明るく人あたりがよい必要はありません。このあたりは、社内メンバーに求めるコミュ力とは基本的に異なります。ライターの中には自分をアピールすることが苦手な内気な人もいらっしゃるので一般的な尺度では測れません。愛想とスキルは比例しないと理解しましょう。
納期については、ライターの世界は昔からの慣行で納期に間に合わないという事象が割と許容されている不思議な世界です。オウンドメディアの領域ではそれほどではありませんが、やはり〆に遅れる人はいますし、納期ぎりぎりに提出するライターさんもいます。中には連絡が途絶える人もいます。
一方で、1日前にはいつも納品し、連絡を早め早めにするライターもいます。このようなライター陣だとメディア運営者も「心配する」という余計なエネルギーを使わずにすみます。
これができるライターさんは希少なので、コミュニケーション力はライターの中でも高い人たちだと判断してよいでしょう。
昨今の記事制作は分業されていることも多く、構成案にもとづいた執筆のみをライターさんに依頼することもあります。
メディア担当者はたくさんの仕事を同時進行しているので、多くの構成案の一つひとつを丁寧に書くことがなかなかできません。タイトル、見出し、短い説明文から読者にどんな価値を提供すればいいか、発注者の意図を推しはかれるスキルは重要です。
もちろんすべて察することは不可能なので、意図が不明なところがあったら自分の解釈を伝えて認識が合っているのか、質問なりすり合わせをすることが大切です。
ここは前述のコミュニケーション力にも関わってきます。また、意図をくみ取るためには読解力、洞察力だけでなく事業領域の知識ともかかわってきます。その領域に詳しいライターは、やはり一を聞いて十を知る人が多い傾向があります。
オウンドメディアは定期的に記事を出していく必要があるので、例えば週1回必ず記事をアップできるライターさんが何人かいると、コンテンツ計画がスムーズに進みます。メディアによっては3日に1記事が理想ということもあるでしょう。
また、メディアを運営していると、あるライターさんが突発的な事情でリタイヤすることや、新しいライターさんの記事が一定の水準を満たさず書き直さなければいけないなど予想外の仕事が発生します。そのようなときに急に依頼をしても短納期で仕上げられるライターさんは貴重です。
もちろん、全員が臨機応変に動けるライターさんである必要はありません。複数人いる中で、臨機応変に動ける人が1〜2人いるだけでも助かります。
いろいろな強みのあるライターさんを揃えておくことを心がけましょう。このあたりは会社のチーム作りと何らかわりません。トータルで強ければよいのです。
SEOライターの選定基準は、SEOの知識、事業領域の知見、テキストコミュニケーション力、ライターとしての実績です。未経験の方ならテストライティングを実施してもよいでしょう。
SEOライターと発注者は、主にチャットやメールなどでやりとりをします。そのため、大事なのはテキストコミュニケーション力。特に文章で聞いたことに対して、正しく回答が返ってくるか? ここが大事なポイントです。
世の中にはかみ合わない会話が多々あります。しかし、仕事上の取引であれば後々コミュニケーションに難が出てきます。YES・NOをはっきり言えずずれた回答をしてしまう、質問の意図を理解していない、ざっくりメッセージを見るため質問を読み飛ばすなどの理由が考えられますが、こういう小さなすれ違いはトラブルのもとです。
返信のスピードも大切。一般常識にそって1日以内で返信をくれるかがポイントです。一つの目安ですが、いち早く応募する人は何事も早い傾向があります。
なお、ライターのコミュニケーション力は面談ではあまりわかりません。顔を見ながら会話するときは打てば響くようなレスポンスをしても、チャットだとメッセージが曲解されたり、回りくどい表現をしたりするケースは現実にあります。
逆に、対面で決して印象がよいとは言えないライターさんが、チャットだとさくさく会話が進み、意思疎通が実にスムーズなこともあります。取材ライターなどをのぞけば、ほぼメールやチャットのやりとりなので、オンラインコミュニケーション力を重視しましょう。
SEOライターのスキルを把握するのに有効なのは、何といっても過去の実績です。
一つは実際に書いた記事の実績。もちろんライターが書いて掲載されるまでには校閲担当者や編集担当者の手が入りブラッシュアップされていますが、ある程度、文章力やその人の視点が理解できるでしょう。
できれば、複数のメディアの実績を出してもらいましょう。そのメディアのクオリティや、書いているジャンルを見ると、どのくらいの知見を保有しているかが推測できます。
もう一つが「検索エンジン上位表示の実績」です。SEOライターを看板にしているライターは「〇〇 検索キーワード 1位」といったように、検索上位表示を得た実績をたくさん持っています。
こちらもドメインの強さが影響することはもちろんですが、検索エンジン上位に表示された実績が多いほど優秀であることはまちがいありません。
オウンドメディアのSEOライターにとって必要不可欠なスキルに、事業領域の知見があります。経理、人事、マーケティング、営業、ITなど、さまざまなオウンドメディアがありますが、想定読者はいずれもその実務についている人たち。門外漢の方が調べて書いた記事ではなかなか読者に響かないのが実際のところです。
一方、実務の経験者が書く記事、例えば、ITに携わっていた人が書くITツールの記事は、やはり深い知識にもとづいておりレベルが段違いに高くなります。
以下は2023年に株式会社オンジンが行った「GoogleやYahoo!の検索結果に表示される記事でおすすめされている、商品やサービスに関する意識調査」の結果です。検索上位の記事を完全に信頼している人は4.5%、大部分信頼している人は29.1%という結果でした。
「記事にどんな情報があれば、おすすめされている商品やサービスの信頼度が上がると感じますか?」という問いに対しては「メリットだけでなくデメリットが書いてある」「実際に商品・サービスを使った経験がある」「専門性が高い」といった理由が上位にきています。このような記事を書くにはたしかな知見が必要です。
といっても必ずしもその業務に従事していなくても大丈夫です。例えば、経営者向けメディアで社長経験者のみをライターにするのは無理な話。しかし、経営コンサルタントや経営者相手の営業経験を持つライターさんは、読者に刺さる記事が書ける傾向があります。
テストライティングは、SEOライターとしてキャリアをスタートしたばかりの人の中から、優れた適性のある人を採用する良い方法です。ライターは人気職種なので、実績がないだけでポテンシャルが高いライターさんが応募してくれます。
ただし、ある程度仕事を抱えている実績のあるSEOライターは、あまりテストライティングに応募しません。よくよく書きたいテーマか、魅力的な条件か、たまたま仕事の幅を広げたいタイミングのときに応募することはありますが、それも少数でしょう。
なぜなら、実績がありフリーランスで活動しているSEOライターの心理として「ディレクターなら執筆した文章を見れば自社メディアにあうかどうか判断できるだろう」と考えるからです。すでに案件を抱えているため時間の制限もあります。
キャリアが浅いライター対象ならテストライティング。実績のあるライターはポートフォリオ重視と考えたほうがライターを集めやすいでしょう。
ライターとしてのキャリアの長さは、その人にライター業をこなす適性と意欲がある証明になります。ライターは地道な作業も多いため、憧れて始めたもののすぐ辞める人が多くいる世界です。
近年は副業ブームなため、ライターにチャレンジする会社員も増えました。業界知識があって有能でさすがと思っていても、相手は本業が優先。面白みやある程度の収入が稼げないとわかると、副業より本業のプロジェクトに集中したいとあっさりやめる人もいます。
この点、本業であれ副業であれ、SEOライターとしてのキャリアが長い方は、キーワードを調べて構成案を考えるタスクが苦でなく、結果が明確に出るSEOライティングにやりがいや面白みを感じている可能性が高いでしょう。
ライター歴は、ライティングスキルが一定程度あることと「ライターを継続してくれるか」をチェックできるポイントです。
SEOライターの探し方は、クラウドソーシングが一般的ですが、求人メディアやSNSでの募集、ライターコミュニティへの依頼、知人の紹介、ブログ運営者へのスカウトなどさまざまな方法があります。
(出典:クラウドワークス)
クラウドソーシングは、SEOライターを探すスタンダードな方法。登録しているクラウドワーカーにスカウトメールを送ることもできますし、案件の公募もできます。SEOライターとしての実績もわかるため、自社メディアにマッチするライターを集めやすいでしょう。
以下は、おすすめのクラウドソーシングです。大手3社はどこもそれほど遜色ありません。ライターは多数登録しており、ライターの公募もスカウトも可能です。複業クラウドは、専業ライターはもちろん優秀な副業ライターが集めやすいサイトです。
クラウドソーシング |
特徴 |
発注手数料 |
クラウドソーシング業界のトップ |
システム手数料例 10万円以下 20% |
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日本最大級の仕事依頼サイト |
クライアント 5.5% ランサー 16.5%(税込) |
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日本最大級のスキルマーケット |
発注手数料5.5% ワーカー手数料22% |
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日本最大級の複業クラウドプラットフォーム |
月額利用料のみ |
(出典:PLAN-B)
ライター一人ひとりに発注し、記事の品質や進行を管理するのは仕事の多いマーケターにとってときに負担です。
人員が少ない場合は、SEOライティング代行会社、マーケティング支援会社などにまるごと委託することもできます。ライターの採用、選考、進行管理というプロセスを全部おまかせできます。
対企業の取引なので安心感があるでしょう。企業によっては要望に応じて伴奏支援や、一部領域のみのサポートといったサービスも行ってくれます。ノウハウがない段階ならまず伴奏してもらい、自社に知見が蓄積できたら自社運営に切り替えてもよいでしょう。
以下に、BtoBオウンドメディアの記事を依頼できるおすすめの企業を紹介します。
企業名 |
特徴 |
審査に合格したライターを多数抱えている老舗のコンテンツマーケティング支援会社 |
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数々の実績を持つ支援会社。プロが1本10万円でSEOコンテンツ制作 |
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コンテンツマーケティング支援実績 5000社以上、幅広いジャンルに対応。1文字5円~ |
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オウンドメディアの成功企業として有名なLIG社がサポート、内製化支援もあり |
ライターに限らず「良い人材いない?」という話は割と出ることが多いかと思いますが、知人からの紹介もSEOライターを探すよい方法です。以下のような周りの人に気軽な話題として聞いていると、良い人材に巡り合えるかもしれません。
実際に仕事をしたことがある人からの紹介であれば、ライターとしての実績も知っているのである程度信頼できるでしょう。もし、そのライターが多忙で仕事を増やせない状況であっても、つながりができればそこからまた紹介が広がる可能性もあります。
(出典:Hatena Blog)
ブログを書く人は、そもそも書くことや情報発信が好きな人たちです。
また、自分でブログを収入源とするためにSEOを研究しているブログ主も多く、SEOライティングだけでなく、メディア運営の重要な領域を任せられる人材が少なくありません。
何より、ブログを読めば文章力、表現力、知識量がわかります。発注者にとってブログは実績一覧のようなものでしょう。
例えば、上記はHatena ブログの「技術トピック」ですが、どのプラットフォームでもビジネスジャンルはあるので、自社の領域に近いブログを書いている人に連絡してみましょう。
ただし、ブログ主が会社員として働いておりライターとして副業で稼ぎたいモチベーションがないといったケースもあります。その場合、記名記事を書いてもらう、月に1本程度など無理ないペースで依頼するなど工夫してみましょう。
(出典:Webライターラボメディア)
最近は、Webライターのコミュニティ、オンラインサロン、ライター出身者によるライタースクールが増えています。このようなコミュニティではいろいろな勉強会や教材が提供されるため、会員のライターはしっかりSEOについても学んでいます。
コミュニティによっては、会員に仕事を紹介するところも多いので、代表窓口の方に依頼すれば、仕事を受けてくれたり、ライターを紹介してくれたりすることも。一般にコミュニティに属するメンバーは向上心が高く、コミュニケーション力もあるので仕事もやりやすいでしょう。
以下におすすめのコミュニティを紹介します。SNSでも積極的に活動しているため、アプローチしてみましょう。
コミュニティ名 |
特徴 |
約1200人が登録、2024年からコンテンツマーケティング支援開始 |
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Webライターラボ |
約1400人在籍。ライター同士の交流が活発 |
数百名が登録。BtoBライティングも得意 |
(出典:求人BOX)
求人BOXやIndeedなどの無料求人サイトも有効です。特にこの2サイトは検索エンジンに積極的にリスティング広告を掲載しているため、ライター案件を探す人の目に触れる頻度が多いサイトです。
XやFaceBookなどでSEOライター求人を投稿する方法もあります。Xは匿名であるためか、文字単価2円の募集に1〜2日くらいでかなりの応募があるなど即効性がある印象です。
また、SNS上では「SEOライター」「建設ライター」「ITライター」など、アカウント名で強みを打ち出すライターが多いので、専門性を見極めやすいでしょう。
SEOライターに記事を依頼する際、丸投げは禁物です。同じ空間で仕事をしていない人間が、発注者の意思をくみ取るには限度があるので情報をきちんと提供しましょう。
ご参考までに以下は、Webメディア「ディレタマ」を運営するZenken株式会社がSEOライター103名に調査した、SEOライターの不満、悩みの調査結果。SEOライターが悩む点も発注者が悩む点も同じなことがわかります。
(出典:Webメディア「ディレタマ」)
依頼内容があっさりしている場合、ライター側はあれこれ推測し意図をつかもうとします。
請負ライターには、発注者や現在のメディアにあわせようとする意識があるので、説明が少ないと、既存記事を基準に考えるしかありません。そこは質問すれば? と思うかもしれませんが、仕事を受ける側としては、あまりたくさん質問をするのも気をつかいます。
前述のようにライターは内向的な性格の方が多いので、なおさらです。結果、自分で時間をかけてリサーチして「こういうことであろう」と推測し書きます。
発注当初は特に、この点だけおさえて自由に書いてほしい、忠実に現在の記事の品質・とんまなに近づけてほしい、現在の既存記事より高品質にブラッシュアップしてほしいなど、できるだけ希望をしっかり伝えましょう。
ペルソナを作成してライターに渡しましょう。ペルソナは架空の人物ですが年齢、性別、部署名、役職、仕事上の役割、性格のタイプ、人生における価値観など詳細な項目までプロファイルして作り込みます。
ペルソナテンプレートはどれでもよいのですが、顔写真付きで、仕事をしている実在の人がイメージできるようなシートが望ましいでしょう。
読者に目を向けて書くということは当たり前に思えますが、何かを作る人はついつい「自分ならこう考える」と自分視点で考えてしまう傾向があります。また、前述のように請負ライターは発注者の希望に合わせようという意識が強く、それ自体はよいことなのですが、読者の視点を忘れることがあります。
ペルソナシートがあることで、「読者が知りたいことはこういう情報」という視点になり、読者に向けた記事を書くことができます。
タイトルとコンセプトだけ伝えて発注すると、出来上がりのイメージがずれることがあります。
構成案を提示するのが基本。また、近いイメージの記事を見せると、求めているレベル感、文章のテイストが伝わります。
ライターの表現力はその人の感性や思考の特徴にひもづくため、器用に文体や表現を変えられるライターさんは少数です。ですので、仕事を打診する際にはコンテンツイメージを見てもらうと、ライターも自分に書ける・書けないと判断できて助かるでしょう。
チャットGPTをはじめ生成AIの発展はすさまじく、すでに多くのライターのレベルを超えていると言われます。
2024年に株式会社Digital Arrow Partnersが、Webマーケティング予算100万円以上の企業のマーケティング担当者へ行った調査では、SEO施策でAIに任せたい業務のトップが「コンテンツのライティング」でした。
しかし誰もがAIを使って文章を作成できるとなると、AIを使うだけでは抜きん出ることはできません。むしろ、人ならではの要素が差別化のポイントです。
深い事業領域の知識をベースにしたインサイト、自社のビジョンをもとにした社会への提言など、自社の意思を表現していくために、知見のあるライターがやはり必要です。
なお、すでにSEOライターにとって生成AIを使うことは標準です。「バクヤスAI 記事代行」を運営するTechSuite株式会社が行った「SEO記事執筆への生成AI活用度調査」によると、ライターの76%が過去3カ月以内にライティングに生成AIを活用しています。
使用されたAIツールは ChatGPTだけでなく、Gemini、Claude、PerplexIty他多彩です。メディア担当者にAIを活用してコンテンツを内製化する動きがある一方、ライター側もAIを武器に進化しています。
(出典:https://techsuite.co.jp/news/detail/SHzuMTUi)
ライター不要論も出るなか、おそらくSEOライターの立ち位置は以下のように分岐していくと思われます。
メディア担当者としては、さまざまなAIによる記事内製化ツールも出るなか、自社で製作を行うのか? 外部に依頼するか? 依頼するならどのようなSEOライターがパートナーとしてベストか? メディアの個性やコンテンツに対する考えを踏まえて、決めていく必要があります。
オウンドメディアの運営担当者にとってSEOは重要な施策であり、SEOライターは強力なビジネスパートナーです。
今やオウンドメディアはスタンダードな施策。また、生成AIという破壊的イノベーションが登場しましたがおそらく一般化するので、結局はいかに上手く使える人材を確保するかが成否を分けます。
SEOライターの探し方は多数あります。幸いライター志望者は多く、常に新しい人材も出てきます。マーケティング力を発揮し彼らが自社メディアを見つけられるチャネルに積極的にアプローチしましょう