SEOにおいて、URLの重要性は見過ごされがちですが、実は検索エンジンの評価やユーザーエクスペリエンスに対して影響を与える要素です。
その証拠に、Googleも公式にURL構造のベストプラクティスを公開しており、検索エンジンが効率的にサイトをクロールし、インデックスできるようにURLの設計に配慮することを推奨しています。正しく設計されたURLは、SEOの観点からだけでなく、ユーザーの信頼を得るためにも有効です。
たとえば無駄に長い、または意味のない記号や文字列が含まれたURLは、検索エンジンに悪影響を与えるだけでなく、ユーザーにも不信感を与える恐れがあります。特にモバイル端末での閲覧が増えている現代では、視覚的にスッキリとしたURLがユーザーの利便性を向上させ、結果的にサイトのパフォーマンスを向上させる要素となるでしょう。
本記事では、SEOにおけるURL最適化の具体的なポイントをわかりやすく解説していきます。
SEO(Search Engine Optimization:検索エンジン最適化)とは、Googleの検索結果において自社サイトを上位に表示させ、より多くの訪問者を獲得するための手法です。適切なSEO対策を行えば、検索結果での順位が向上し、サイトへのトラフィックが増加します。これにより、サイトの認知度アップや売上げの向上、問い合わせ件数の増加など、ビジネスにとって大きなメリットが期待できるでしょう。
SEO対策には大きく分けて、内部対策、外部対策、そしてコンテンツ対策の3つがあります。その中でも、URLが関連するのは内部対策です。SEOに適したURL、つまり「SEOフレンドリーなURL」を設計することは、検索エンジンにとってもユーザーにとっても重要なポイントです。たとえば、シンプルでわかりやすく、ページの内容を適切に反映したURLは、検索エンジンのクロールが効率化され、結果として自社サイトが検索結果に早く、かつ上位に表示されやすくなります。
SEO対策の第一歩は、コンテンツが検索エンジンに正しく認識され、検索結果画面に表示されることです。コンテンツを公開しても、すぐに検索結果に反映されることは稀です。まずはGoogleのクローラーと呼ばれるプログラムがサイトを巡回し、コンテンツを理解してインデックスに保存します。このインデックスに登録されることで、検索結果に表示される準備が整うのです。
Googleは、検索エンジンがユーザーのようにWebコンテンツにアクセスし、その内容を評価すると述べていますが、そのプロセスで重要なのがURLです。検索エンジンのクローラーは、ページのURL構造を分析することで、コンテンツの内容やサイト内での位置関係を理解します。
また、2016年にはGoogleのWebマスターであるJohn Muller(以下、ミューラー)氏が、URL内のキーワードがランキング要因であると述べています。しかしここで重要なのは、その影響は小さいことも認めている点です。つまり、URLを最適化したからといってすぐにランキングアップに直結することはありません。
基本的には、適切なURLを作成することで、インデックスされる速度が少しばかり早まると考えるとよいでしょう。また、綺麗にまとまったURLは、ユーザーに怪しいサイトというイメージを与えないため、クリック率の向上も期待できます。
SEOに適したURLを設計することは、Webサイトのランキングやユーザー体験において重要です。特に、検索エンジンにページの内容を適切に伝えるための「シグナル」として、URLは欠かせない要素のひとつ。では、なぜSEOに適したURLにするべきなのか、その理由を見ていきましょう。
SEOに適したURLを作成することで、クリックされやすくなります。
ユーザーが検索結果やSNS、メルマガで目にするURLは、そのページの信頼度を瞬時に判断する手がかりとなります。たとえば、「example.com/marketing-strategy」のようなシンプルで意味のあるURLは、ユーザーに信頼感を与えます。一方、「example.com/?k9sjis23dje8」のように無意味で複雑なURLは、フィッシングサイトや信頼できないページを連想させ、クリックをためらう原因となります。
このように、簡潔でわかりやすいURLは、ページの信頼性を向上させ、結果的にクリック率の向上が期待できるのです。
SEOに適したURLは、検索エンジンのクローラーによるインデックス作業を効率化し、Webページが迅速かつ正確に検索結果に反映されるように助けます。クローラーはURLの構造や内容をもとにページを理解し、インデックスに登録するため、最適化されたURLはクローラーがページを正確に把握しやすくし、その結果、インデックスの速度と精度が向上するのです。
たとえば、URLにページ内容に関連するキーワードが含まれている場合、クローラーはそのキーワードをもとにページのテーマを迅速に把握します。「example.com/seo-tips」というURLであれば、クローラーはこのページがSEOに関する情報を提供していると認識しやすくなります。一方、「example.com/?id=12345」のようなランダムな文字列では、ページの内容が曖昧であり、クローラーがページの主題を理解するのに時間がかかることがあります。
さらに、URLの階層構造もクローラーのインデックス効率に影響を与える重要な要素です。
「example.com/category/subcategory/page」のように適度に整理された階層構造は、クローラーがページ間の関連性を理解しやすく、結果としてインデックスがスムーズに進みます。しかし、「example.com/category/subcategory/subsubcategory/page」のように階層が深くなりすぎると、クローラーがページに到達するまでのステップが増え、インデックスが遅れる可能性があります。
過度に複雑な階層構造は、クローラーの負荷を増やし、結果としてインデックスの遅延や一部のページがインデックスされないリスクを引き起こすのです。
SEOに適したURLは、クローラーのインデックスを促し、クリック率の向上にも期待できることが分かりました。それでは、SEOに適したURLの構造と階層とはどのようなものでしょうか。ここでは、SEOに適したURLの構造と階層を見ていきましょう。
ドメインとは、URLの最も基本的な部分であり、Webサイト全体の「住所」とも言える存在です。
適切なドメイン名は、サイトの信頼性やブランドの認知度に直結するだけでなく、SEOにおいても大きな影響を及ぼします。一般的に、ドメイン名は短く、覚えやすくが理想的です。
ドメインの理解においては、トップレベルドメインとサブドメインが欠かせません。
「.com」「.org」「co.jp」といったトップレベルドメインは、信頼性が高く、ユーザーや検索エンジンに好まれる傾向があります。サブドメインは、メインのドメインの一部をさらに分割するために使用されます。弊社の場合、トップレベルドメインは「leapt.co.jp」で、ブログセクションには「blog.leapt.co.jp」、支援実績のセクションには「case-study.leapt.co.jp」というサブドメインを利用しています。
一般的に、大量のコンテンツがあったり、複数のサービスを展開したりする場合にサブドメインを使用するとよいでしょう。
ディレクトリとは、Webサイト上でコンテンツやファイルを整理・管理するための構造であり、簡単に言うとフォルダのようなものです。ディレクトリを使うことで、Webサイトのページやファイルが論理的に整理され、ユーザーや検索エンジンが内容を理解しやすくなります。
ディレクトリの役割は主に2つです。
1つ目がコンテンツの分類。ディレクトリを使えば、サイトの異なるセクションやテーマを整理できます。たとえば、製品ページ、ブログページ、サポートページなどをディレクトリに分けることで、ユーザーや検索エンジンがそれぞれのページの役割を理解しやすくなります。
2つ目がURL構造の整理です。ディレクトリを使ってページの階層構造を作り、情報の親子関係を明確にします。階層的なURLは検索エンジンにとっても理解しやすく、SEO的にも有利です。ディレクトリ構造を使ってコンテンツを整理すると、ユーザーにも検索エンジンにも優しいサイト作りができます。
ページ構造は、そのURL内でコンテンツがどのように階層化されているかを表します。ページ構造をしっかり設計することで、ユーザーや検索エンジンがそのサイトを簡単に理解できるようになります。
https://example.com/blog/2024/01/post-title
上記のURLは階層型URLと呼ばれ、次のように構成されています。
このように階層型URLにすることで、検索エンジンとユーザーの両方がコンテンツの場所や内容を理解できるのです。
https://example.com/search?query=SEO&category=marketing
クエリパラメーターとは、URL内で「?」以降に続く文字列を指し、通常はページのコンテンツやユーザーのトラッキングに利用されます。上記の例では、query=SEO: 検索キーワードとして「SEO」を指定し、category=marketing: カテゴリとして「マーケティング」を指定しています。
SEO的にはクエリパラメーターの多用は避けるべきです。クエリパラメーターが多すぎると、URLが長く複雑になり、検索エンジンがそれをうまく処理できないことがあります。また、ユーザーにもURLがわかりにくくなる可能性があります。
さらにクエリパラメーターを使って異なるバージョンのページが生成されると、同じ内容のページが複数存在することになり、これが重複コンテンツとして認識される場合があるのです。この問題を防ぐために、canonicalタグを使って、どのURLが正規のページであるかを指定することが重要です。
階層の深さとは、URLの構造において、トップページ(ルートディレクトリ)からどれだけ多くのサブディレクトリを経由しているかを示します。階層が深いほど、ルートディレクトリから遠く、ページが下位にあることを意味します。
階層の深さは、検索エンジンのクローリングとインデックスに影響を与える重要な要素です。ディレクトリ階層が深すぎると、クローラーがそのページに到達するまでに複数のステップを踏まなければならず、インデックスが遅れる可能性があります。また、ページの重要度が低く見える可能性があり、これがランキングに悪影響を与えることがあります。
基本的には、階層が必要以上に深くならないように設計し、重要ページは浅い階層に配置するようにしましょう。
SEOに最適なURLを作成するためには、いくつかの重要な要素を考慮する必要があります。これらの要素は、検索エンジンがページの内容を正確に理解し、ユーザーに対してもわかりやすく効果的にアピールできるようにするために不可欠です。最適なURLの要素を理解し、それに基づいてURLを構築することで、検索エンジンに好まれやすいサイトを作成することが可能です。
URLにターゲットキーワードを含めることは、検索エンジンに対してページ内容を明確に伝える効果的な手法です。Googleのミューラー氏が述べるように、検索エンジンはURLをページのランキング要因として評価します。URL内にキーワードが含まれていると、ページの内容がそのキーワードに関連していると検索エンジンが判断しやすくなるのです。
たとえば、SEOキーワードが「マーケティング戦略」ならば、上記のようなURLがよいでしょう。複雑で長いURLは検索エンジンにもユーザーにもわかりにくくなり、検索結果画面で全URLが表示されない可能性もあるため、基本的には短くシンプルにを心がけてください。
また、キーワードを不自然に詰め込みすぎると、逆効果になる可能性があります。これは「キーワードスタッフィング」と呼ばれ、Googleのアルゴリズムによってスパムと見なされるリスクがあり、最悪の場合、ランキングが下がるペナルティを受ける可能性もあります。そのため、キーワードは自然な形で、1〜2語に絞って配置するようにしましょう。
短くてシンプルなURLは、検索エンジンがページの内容を理解しやすく、インデックスやクロールも効率的に行われます。
長すぎるURLの場合、検索エンジンが扱いにくく、またユーザーにも直感的に内容が伝わりにくいため、クリック率が低下する要因となることが多いです。また、長いURLはスパムやフィッシングサイトを連想させることがあり、ユーザーがリンクをクリックするのをためらうことがあります。
たとえば、「example.com/seo-guide」という短く意味のあるURLは、ユーザーにとって一目で内容が理解でき、シンプルで好まれます。対照的に、「example.com/this-is-an-ultimate-guide-to-seo-strategies-for-beginners」というような長いURLは、検索結果画面で省略されてしまう可能性が高く、クリックされる可能性が低くなることがあります。
特にモバイルデバイスでは、長いURLは省略されるケースが多く、ユーザーに対してページの内容が正確に伝わらないことが問題となります。
URLの長さを最適化するポイントは以下の通りです。
長いURLが避けられない場合、canonicalタグを使用して、検索エンジンに正規のURLを指定しましょう。そうすることで、重複コンテンツのリスクを軽減できます。
URLの文字列は、短く簡潔で、人間にとって理解しやすいものであるべきです。これにより、ユーザーがリンクを見た際に、そのページがどのような内容か直感的に把握でき、クリックする可能性が高まります。特に特殊文字やスペースを避けることが推奨されており、これはSEOにおいてもURLの読みやすさや正確さに影響を与えるためです。
Googleのミューラー氏も、カンマ、セミコロン、コロン、スペース、引用符などの特殊文字を避けることを推奨しています。こうした特殊文字は、システムがURLを正しく認識できない原因となり、結果としてページのクロールやインデックスの精度が下がる可能性があるためです。
たとえば、フォーラムやメールでそのURLが使用された際に、自動的にリンクに変換されなかったり、URL全体が正しく認識されなかったりすることが考えられます。
特殊文字を含むURLは、以下のような問題を引き起こす可能性があります。
URLパスとは、URLの中でWebサイトの特定のページやファイルにアクセスするための経路を示す部分です。URLパスは、ドメイン名の後に続く部分で、Webサイトのコンテンツを構造的に整理するために使われます。
URLパスは、サイト内のページ階層を表し、検索エンジンやユーザーがコンテンツの構造を理解するのに役立つ重要な要素です。理想的なURLパスは、シンプルで整理されており、サイト全体の構造を反映しています。たとえば、「example.com/seo/guide」という短く明確なURLは、深すぎる階層を持つ「example.com/category/subcategory/subsubcategory/guide」といったURLに比べて、はるかに綺麗でユーザーフレンドリーです。
SEOにおいては、適切なキーワードを含め、シンプルかつわかりやすいパスを作成することで、検索エンジンのランキングやユーザー体験を向上させることが可能です。階層を浅く、ハイフンで単語を区切り、不要な記号や数字を避けた綺麗なURLパスを心がけましょう。
SEOに適したURLを作成する際には、いくつかの重要なポイントを押さえておく必要があります。これらのポイントを意識することで、検索エンジンに対してページの内容を適切に伝え、ユーザーにとってもわかりやすく、クリックされやすいURLを作成することができます。
URLは、そのページの内容を明確に反映するものであるべきです。記事コンテンツとURLが一致していれば、検索エンジンもページ内容を理解しやすくなり、ランキング向上に寄与します。
たとえば、弊社のブログ記事「ソーシャルメディアマーケティングとは?メリット・デメリットと戦略の立て方、企業の成功事例も紹介」のURLは「https://blog.leapt.co.jp/what-is-social-media-marketing」と記事の主題を簡潔に示すものに設定しています。
一方で、コンテンツとURLが乖離している場合、検索エンジンもユーザーもページ内容を正確に理解することが難しくなり、クリック率が低下する可能性があります。また、検索エンジンは、ユーザーが求めている情報を提供するかどうかをURLの情報からも判断するため、コンテンツとURLの一致は非常に重要です。
検索エンジンは、URL内のキーワードをシグナルとして捉え、そのページが特定の検索クエリに関連しているかどうかを評価します。
たとえば、弊社のブログ記事「オプトアウトとは?オプトアウトの活用シーンや個人情報保護法との関係性についてもわかりやすく解説」では、「オプトアウト」をキーワードとしています。そのため、本記事のURLは「https://blog.leapt.co.jp/what-is-opt-out」と設定しているのです。
このようにURLにキーワードを含めることで、Googleなどの検索エンジンはページの内容がSEOに関連していると判断しやすくなります。また、ユーザーも検索結果に表示されたURLを見て、ページが自分の求めている情報と一致しているかを判断するため、クリック率の向上にもつながります。
Googleは、URLの単語を区切るためにハイフン(-)を使用することを推奨しています。ハイフンを使用することで、ユーザーや検索エンジンが単語を認識しやすくなるのです。
一方で、アンダースコア(_)の使用や単語をつなげることは避けるべきです。アンダースコアを使用すると、検索エンジンは単語を一続きの文字列として認識する可能性があります。したがって、単語を区切る際には、必ずハイフンを使用することが重要です。
SEOフレンドリーなURLの基本ルールは、簡潔で読みやすいことです。この基本ルールを守れば、自然とURLの長さと文字列などが最適化されるでしょう。それでは、簡潔で読みやすいURLにするにはどうすればよいのでしょうか。おすすめの方法は、記事タイトルを英語に訳し、そこから余分な文字を削除することです。
たとえば、「SEMとは?SEMとSEO、リスティング広告との違いと関係性、実行のステップについてもわかりやすく解説」を英語にすると「What is SEM? A Clear Explanation of the Differences and Relationship Between SEM, SEO, and Paid Search Ads, Along with Steps for Implementation」となります。このままだと長いので、記事の主題である「SEMとは(what-is-sem)」をURLにするとよいでしょう。
(出典:ChatGPT)
自身で考えるのが難しい場合は、ChatGPTをはじめとした生成AIを活用するのもおすすめです。記事タイトルを入力し、SEOに最適なURLを作成するように指示すれば、迅速に簡潔でわかりやすいURLを提示してくれます。
SEO対策として、URLには小文字を使用するのが望ましいとされています。これは、検索エンジンがURLの大文字と小文字を区別して扱うためです。
たとえば、「example.com/Page1」と「example.com/page1」は、検索エンジンにとって別のページとして認識される可能性があります。この場合、同じ内容のページが重複して存在することになり、いわゆる「重複コンテンツ」の問題を引き起こしかねません。
また、URLに大文字と小文字が混在していると、ユーザーにとって覚えにくく、入力ミスを誘発しやすいというデメリットもあります。
URL内のディレクトリ(フォルダ)は、できるだけ浅い階層に抑えることが重要です。検索エンジンのクローラーは、サイトの全ページを巡回してインデックスに登録します。階層が深いページは、クロールされる優先度が下がる傾向にあるのです。特に、フォルダ階層が2つ以上になると、そのページが重要でないと見なされ、クロールが遅くなることや、最悪の場合クロールされないこともあります。これにより、検索結果に表示されにくくなり、SEOパフォーマンスが低下するリスクがあるのです。
基本的に、URL階層は2階層以内に抑えるとよいでしょう。これにより、クローラーがページに迅速にアクセスでき、インデックスもスムーズに行われます。また、浅い階層はユーザーにとってもナビゲーションが簡単になるため、ユーザー体験の向上にもつながります。
Googleは、ユーザーのデータを保護、セキュリティを強化するために、すべてのWebサイトに対してHTTPSへの移行を強く推奨しています。さらに、GoogleはHTTPSをランキングシグナルのひとつとして使用しており、HTTPSを導入しているサイトは検索結果で優遇される可能性が高くなります。
HTTPS(Hypertext Transfer Protocol Secure)とは、データの送受信を暗号化することで、ユーザー情報の安全性を確保するプロトコルです。これにより、第三者によるデータの傍受や改ざんを防ぎ、Webサイトの信頼性を高められます。特に、オンラインショッピングや個人情報を扱うWebサイトでは、ユーザーのプライバシー保護の観点からHTTPSが不可欠ですが、どのようなWebサイトでもセキュリティの観点からHTTPSを導入するべきでしょう。
また、セキュリティが確保されていないHTTPサイトにアクセスすると、ブラウザが「安全でないサイト」として警告を表示することがあり、これによりユーザーが離脱する可能性が高まります。逆に、HTTPS対応サイトはこのような警告を避け、ユーザーに安心感を提供します。
トップレベルドメイン(TLD)は、URLの最後に付く「.com」「.org」「.net」などの部分です。信頼性の高いTLDを選択することは、SEOにとっても重要な要素です。
最も一般的で信頼性の高いTLDは「.com」です。グローバルな信頼感と広い認知度があるため、可能であれば「.com」を選択することが推奨されます。ほとんどのユーザーは、自然と「.com」を使う傾向があるため、ブランド認知や覚えやすさの面でも有利です。
サイトが特定の国や地域に向けたものであれば、国別コードトップレベルドメインを選択することもひとつの方法です。たとえば、日本向けのサイトなら「.jp」、イギリスなら「.uk」などが使われます。実際に弊社も「.jp」を利用しています。
Googleはトップレベルドメイン自体を直接のランキング要因とは見なしていませんが、「.com」や「.jp」などの信頼性が高く、なじみのあるドメインは、ユーザーや他のサイトからの信頼を得やすいため、間接的にSEOに影響を与える可能性があります。
既存のURLをSEOに適したものに変更する際には、慎重な対応が求められます。URLを変更することは、Webサイト全体のSEOに影響を及ぼすリスクがあるため、正確な手順に従い、適切なリダイレクトと内部リンクの更新を行うことが重要です。
特に、長期間にわたって多くの流入を得ているページのURLを変更する際には、その変更がもたらす影響を事前に十分に検討した上で実施する必要があります。ここでは、SEOに適したURLに変更する際に気を付けるべき2つのポイントを解説します。
URLを変更する際、最も重要なステップのひとつがリダイレクト処理です。
リダイレクトとは、旧URLから新URLに訪問者と検索エンジンのクローラーを正しく誘導するための設定です。リダイレクトが正しく行われないと、訪問者は404エラーページに到達し、検索エンジンからもページが見つからないと判断されてしまい、SEO上の大きなマイナスとなります。
SEOに最適なURL変更をする際は、301リダイレクトがよいでしょう。301リダイレクトは「永久に移転した」と検索エンジンに伝える方法であり、旧URLが新しいURLに完全に置き換えられたことを示します。これにより、旧URLで築き上げたSEOの評価や被リンクが新URLに引き継がれます。
URLを変更する際には、Webサイト内の内部リンクも全て更新することが必要です。
内部リンクが旧URLを指したままだと、リンクエラーが発生し、ユーザー体験が悪化します。また、検索エンジンのクローラーもこれらのエラーを検知し、サイトの評価に悪影響を与える可能性があります。特に、重要なページやよく参照されるページに対しては、内部リンクの変更を漏れなく行い、新しいURLに正しくリンクされているかを確認することが重要です。
URL変更の前に、検索順位への影響を考慮しなければいけません。たとえば上位表示され、多くの流入を獲得している記事の場合、URL変更の必要性は高くないでしょう。先にも述べたように、URLがSEO順位に与える影響はわずかなものです。301リダイレクトを設定しても、全てのSEO効果が新URLに引き継がれず、順位が低下する可能性は十分にあります。
変更を行う前に、URLを変更することで得られるSEOのメリットと流入の減少リスクを検討することが重要です。多くのトラフィックを稼いでいるページについては、URL変更が本当に必要かどうか、確認を取り、事前に影響度を十分に評価してください。場合によっては、変更を見送る方が賢明な場合もあります。
URLには原則として日本語を含めないようにしましょう。
SEOへの直接的な影響はないものの、URLがピュニコードに変換されてしまうためです。ピュニコードとは、日本語などの非ASCII文字をエンコードしてURLに含めるための形式です。この変換によって、他の媒体でリンクを共有した際に、URLが不自然な文字列に変わってしまい、記事内容が一目でわかりにくくなってしまうのです。
たとえば、日本語を含んだURL「example.com/マーケティング」 は、ピュニコード形式に変換されると「example.com/xn--マーケティング-abc123」といったような複雑な文字列になります。これでは、リンクを見たユーザーが内容を瞬時に理解することが難しくなる、かつ見慣れないURLになることで怪しさを感じるようになり、クリック率の低下や他の媒体での共有時に混乱を招く可能性があります。
そのため、URLにはローマ字や英単語を使い、簡潔で読みやすい形式にすることが推奨されます。これにより、URLがピュニコードに変換されることなく、ユーザーがリンクを見た際に直感的に内容を理解できるようになるでしょう。
SEOフレンドリーなURLとは、キーワードを適切に含み、ページの内容を反映した簡潔でわかりやすい構造のものです。こうしたURLを最適化することで、検索エンジンによるインデックス速度が向上し、検索結果でのクリック率の向上も期待できます。
ただし、Googleが示しているように、URLがランキングに与える影響は他の要素に比べてそれほど大きくはありません。むやみにURLを変更することは避けるべきであり、特に既に高いパフォーマンスを発揮しているページのURLを変更すると、ランキングやトラフィックが低下するリスクがあります。
そのため、既存のURLを変更する前に、本当に変更が必要かどうかを慎重に検討することが重要です。もし変更が必要である場合には、SEOの影響を最小限に抑えるために、301リダイレクトを設定して古いURLから新しいURLに正しく転送し、内部リンクも全て更新することを忘れないようにしましょう。