SaaS業界は今や一般の人も知る有望業界になり、新規参入する企業もどんどん増えています。コンペティターが増えた最近は営業アプローチもなかなか大変で、各社総力戦の様相。打てる手はなんでも打つというフェーズに入ってきました。
そもそも企業が単独で見込み客を獲得するのは大変です。SaaS業界の場合、知名度の低いスタートアップが多いのでなおさらでしょう。予算も人材も少ない企業がほとんどではないでしょうか? そこで、他社と紹介しあうなどパートナーとタッグを組み、費用を抑えつつ市場開拓する必要性が出てきます。
本記事では、SaaS企業が行うべきパートナーマーケティングについてご紹介します。パートナーマーケティングは、米国のテクノロジー企業の96%が重要と答える営業戦略。小さな企業でも実践できるので、自社にあうものを探してみましょう。
パートナーマーケティングとは、他の組織・個人に、自社の商品・サービスを営業してもらう手法です。BtoB領域では、昔から代理店営業がよく知られているでしょう。
近年のパートナーマーケティングは、直接販売だけでなく紹介パートナー、コンテンツパートナー、アフィリエイト、スポンサーシップ、共同プロモーションなど多様な種類があります。そして、成功している企業はパートナーをうまく活用して事業を伸ばしてるのです。
アメリカではテクノロジー企業のパートナーマーケティングの予算が上がりつつあり、2022年時点では約40%も割り振られています。Zoomなどはその典型で、パートナーマーケティングの巧みさで世界中でシェアを伸ばしました。
パートナーマーケティングに力を入れると、スタートアップやベンチャーであってもスピーディーに新規市場を開拓したり、ブランド力を高めたりできます。
思えば、SaaSが知る人ぞ知る業界だった時代、営業面ではむしろラクだったかもしれません。事業を理解してもらうのは大変でも、SaaSというだけで新しいトレンドに敏感な層に革新性や目新しさを売りにできました。
しかし、スマートキャンプの『SaaS業界レポート 2023』を見ると、SaaSの導入率は全国平均で34%。イノベーター理論で言えば対象となる顧客層はすでに「アーリーマジョリティ層」に変わっています。この層は実績のない新しいツールに、それほどは関心を示さない傾向があります。
また、大企業に限定した調査によると、SaaS導入率は74.7%(2023年テックタッチ株式会社調査)にも上ります。最近はSaaSの導入しすぎも問題視されるようになりました。
このような状況でアポイントの獲得を継続してとり続けるには、それなりのマンパワーが必要です。すでに既存市場に営業し尽くした企業も多いでしょう。であれば新市場にアプローチする必要もあります。しかし、それには時間もコストも相当にかかります。
この点、パートナーマーケティングは他社のリソースを活用するマーケティング戦略なので、少ない投資で幅広い市場にアプローチが可能です。
販売代理店であれ、紹介パートナー、個人ブロガーであれ、それぞれの顧客層やファンをかかえています。パートナーマーケティングはパートナーが持っている、自社がこれまでメッセージを届けられなかった以下のような層に対して、パートナー経由で接触できます。
しかもパートナーはファン・既存顧客と信頼関係ができているため、自社でその市場を開拓する場合と比較してセールスサイクルが短くなります。
一気にシェアを広げたい成長段階の企業や、新たな市場に参入したいときに短時間でアプローチができます。パートナー数を増やせば増やすほど、売上げが上がる可能性が高くなるでしょう。
自社で営業チームを作り教育し、軌道に乗せるまでには時間がかかります。その間の営業マンの人件費、交通費、通信費は膨大です。マーケティングも同じで、潤沢に広告費用を出せる企業は多くないでしょう。
その点、パートナー契約は成果報酬型が多いため、先行投資を限りなくおさえて多数のエンドユーザーへ営業やプロモーションを行うことができます。
2〜3人規模のスタートアップであっても、リソースをおさえて営業に力を入れられます。仮になかなか売れなかったとしても、パートナーの売れ行きの状況、エンドユーザーの反応から、自社の商品の強み・弱みがわかるなど、市場調査にもなるでしょう。
また、技術系役員が立ち上げた会社は営業・マーケティングのノウハウが少ないことが多いので、外部のプロと組むことでさまざまな知見を得られ、自社の営業部門をつくる際に役立ちます。
提携できるパートナーが増えるほど、自社を広く知ってもらえます。
パートナー企業の営業担当者がセールスしてくれるため、たとえ売れなくても何千何万の人に認知は広がります。見方を変えれば、無料で宣伝してもらえるということです。
また、パートナー企業が大手企業や信頼されている企業なら、その企業のブランド力によって自社商品のブランド力も向上します。 そのような企業が扱うに値する商品と認知されるからです。
一方、信頼できる個人ブロガーやインフルエンサーに紹介してもらった場合、商品の機能や魅力を信頼してもらいやすくなります。無名の商品であっても、目利きに評価された印象をもたれやすくなるでしょう。
パートナーマーケティングは、第3者が自社の商品を評価してプロモーションしてくれることでもあります。パートナーの選定が適切ならば、直接営業よりもブランド力を強化できる面があります。
パートナーマーケティングは、販売パートナー(代理店)、紹介パートナー、アフィリエイトパートナー、アンバサダー、コンテンツパートナー、スポンサーシップなど、スタイルが多様です。具体的に解説します。
販売パートナーは、製品やサービスの販売を行ってくれるパートナーです。販売パートナー企業が彼らの顧客に製品やサービスを直接提供し、売上げに応じたコミッションを支払う形態です。
業界によって呼称は違いますが、ざっくり以下の2種類があります。
専属代理店には、自社商品を中心に営業してもらえる魅力があります。総合代理店の場合、パートナーが異なるサービスを組み合わせてサービスを提供することで、顧客にとって満足度の高いソリューションを提供できる長所があります。
コミッションは業界によってさまざまで、SaaS業界は20%程度。別途支援金を出す企業もあります。代理店の探し方には公式HPで告知、または代理店募集プラットフォームの活用があります。
例:カケハシ
(出典:カケハシ公式サイト)
紹介パートナーとは、製品やサービスをエンドユーザーに紹介し、その紹介に対する報酬やコミッションを受け取る方法です。取次店とも呼ばれます。
紹介パートナーは直接の販売には関与せず、紹介のみを担います。報酬はアポイントの設定単位、成功した場合に売上げの何割かを払うなど企業によってさまざま。一般に成果報酬型です。
一般に取引が長くなると、クライアントの経営者や担当者から自分のサービス以外の領域の紹介を頼まれることは珍しくありません。そのように企業から頼られる人は、紹介できる企業が増えることに前向きです。また、適切なマッチングを意識して紹介できます。
紹介パートナーの増やし方は、自社取引先への依頼、HPでの告知、クラウドソーシングや副業サイトでの依頼、Saleshubやシェアーズマーケットなどの紹介マッチングサイトがあります。
以下は4万人以上のサポーターがいるSaleshub。接点を持ちたい企業名・部署・役職を指定して、マッチングした人材にピンポイントで依頼できます。
例:Saleshub
(出典:Saleshub)
成功しているブロガーやインフルエンサーは、多数の読者やファンをもっています。アフィリエイトマーケティングは、企業とブロガーなどのアフィリエイターとの協力関係を通じて製品やサービスをプロモーションする手法です。
アフィリエイターは特定の分野やテーマの専門知識を持つ人が多く、彼らのファンはサイトや意見に対して信頼を抱き、提案された製品やサービスに興味を抱くことがあります。
成果報酬型の仕組みを採用しており、企業は実際の成果が生まれた場合にのみ報酬を支払います。広告費を抑えながら、効果的なマーケティング戦略を展開することが可能です。以下のスタイルがあります。
申込方法はA8.net、Amazonアソシエイト、楽天アフィリエイトなどのアフィリエイトサービスプロバイダー(ASP)に申し込むか、運用代行企業、代理店に委託することが一般的です。
例:A8.net
(出典:A8net)
アンバサダーパートナーシップとは、企業やブランドの象徴となる人に、製品やサービスをプロモーションし、ブランドの価値観やメッセージを共有してもらうパートナーシップです。
アンバサダーパートナーはインフルエンサーやアフィリエイターとは異なり、広告主や企業に対する独立性を持ちながらも、製品やサービスについての正直な意見を提供するスタンスにいます。
例えば、大リーグで活躍する大谷翔平投手は、2024年2月から語学学習のECCのブランドアンバサダーに就任し、共同プロジェクト「Show your dreams」をスタートさせました。これは米国で活躍する大谷選手が、語学学習の重要性を理解しているためです。
アンバサダーパートナーがいることで、自然な形で製品やサービスのプロモーションが可能になり、より広い層にブランドを浸透させやすくなります。
共同プロジェクト「Show your dreams」
(出典:ECC)
カスタマーロイヤルティプログラムをお持ちの企業も多いでしょう。同じように、パートナーに対してのロイヤルティプログラムを持つ方法もあります。
プログラムがあることで、報酬や特典の配分が公平かつ透明になります。ルーチンな業務が効率的になるため、お互いの時間やリソースの節約が可能。新しくパートナーになろうと考える層にとっても、クリアな基準があることは安心材料でしょう。
ベンダーにとっては多数のパートナーの活動を一元管理でき、顧客データやパートナーの活動データを分析し、マーケティングに活かせるメリットがあります。SaaSのようにオンラインで完結するサービスには特に適しているでしょう。
米国では、パートナーリレーションシップマネジメント(PRM)というツールの市場規模が2010年代後半から急成長しています。パートナーマーケティングが年々重要視されているためでしょう。
日本でもプラットフォームを提供する企業が出ています。
例:PartnerProp
(出典:PartnerProp)
コンテンツパートナーシップは、クリエイター、ブロガーなどに自社の製品やサービスに関連するコンテンツを制作・共有してもらい、マーケティング戦略をサポートしてもらう手法です。SNS、ブログ、動画での共有があります。
パートナーが打ち出す専門知識に裏付けられた魅力的なストーリーのコンテンツは、製品やサービスを広くオーディエンスに訴求します。
企業は自社の製品やサービスを広くアピールする手段として活用し、コンテンツクリエイターはクリエイティブな活動を通じて報酬や認知を得ることができます。企業とコンテンツクリエイターが互いに利益を得る形で成り立つ協力関係です。
スポンサーシップは、企業が特定のイベント、芸術プロジェクト、スポーツチームなどを支援することです。支援を行うと、イベントのポスターや広告、会場のバナー、ウェブサイト、メディア放送などさまざまな媒体で、ブランドのロゴが使用されます。
スポーツイベントの場合、競技時間中に場内広告、ユニフォームなどでブランドロゴが表示され続けるので、多くの視聴者や参加者はそのスポーツの楽しさとともにブランドを記憶します。通常の広告よりも、親しみを感じてもらえることが期待できます。
メジャーなスポーツチームのスポンサーシップは高額ですが、地域のスポーツイベントやアスリートへのユニフォーム寄付やロゴの掲示、資金援助などを行うことも可能です。これは企業の社会的責任(CSR)の一環としても位置付けられ、地域社会からの支持や好意を得ることができます。
直接、チームの連盟などに申し込む場合、スポサポマッチ、Sponsorsなどのマッチングサービスを活用することができます。
例:Sponsors
(出典:Sponsors)
「チャネルパートナーシップ」という言葉は、定義の解釈によってはかなりパートナーマーケティングと近くなります。どちらかというと、BtoCの販売チャネルを指す用語です。
ディストリビューター、リセラー、小売業者、オンラインプラットフォームなどが含まれます。これらのチャネルを効果的に活用して、製品やサービスを市場に供給するためのパートナーシップを築きます。
アライアンス(合併)・資本提携とは、2社のビジネス パートナーがスキルやリソースを共有して、相互に有益なプロジェクトを立ち上げ、より迅速に新しい市場に参入できる方法です。彼らは、ビジネスにおける所有権と責任に基づいて利益を共有できます。
例えば、マーケティングDXを支援するアライドアーキテクツ株式会社は、2021年に株式会社ファンベースカンパニーと、2021年5月に顧客の「ファン度」や「ファンの声」を手軽に知ることができる定額制サービス「ファンベース診断Lite」を共同開発しました。
「ファンベース診断Lite」
(出典:株式会社ファンベースカンパニー)
共同ブランド化は、どちらかというとBtoC領域で多い戦略です。複数の企業が協力して、新しい製品やサービスに共同でブランドを提供する形態を言います。先程の大谷選手のプロジェクトもそうです。
2つのブランドのマッチングの妙により、独自性のあるブランドが生まれ、新たな顧客層をお互いが獲得できるチャンスがあります。
例えば、販売チャネルであるコンビニと、飲料メーカーやスイーツメーカーが共同で季節限定の商品を提供するなどがあります。ブランド同士が連携することで新しい商品が誕生し、特別感や限定感が消費者に魅力として伝わるでしょう。
例:
パートマーケティングは、このように多様な取り組み方があります。
どのような立ち位置を自社はとりやすいのか? お互いに補完しあう関係になるパートナーが見つけられるかどうか? などによって、取り組みやすい施策が変わってくるでしょう。
ここでは、取り組みやすい施策をとりあげて紹介します。
共催セミナーは、何社かで同じテーマでのセミナーを開催するマーケティングです。参加企業それぞれが告知しプロモーションするため、広く来場者を募れます。こちらは案件を互いに紹介しあうような関係性のパートナーと共催すると、お互いがセミナーを通じて新しい顧客層にリーチできます。
企業に限らず、弁護士、会計士などの専門家がパートナーの場合も同様です。2〜4社くらいの共催セミナーにすることによって、顧客にとっても多角的な視点、知見が提供でき、セミナーコンテンツが価値あるものになります。業界全体の課題やトピックを取り上げれば、参加者数も期待できます。
組み合わせ例:
例えば、以下は会計システムを提供する株式会社freeeとIPO支援事業を行うUniforce株式会社が、IPO準備を目指す企業向けに共催するウェビナーです。お互いに顧客層は同じで、競合しないよい組み合わせです。
(出典:freee公式サイト セミナー・イベント)
規模の大きいイベントを共同で企画したり、展示会に共同出展したりする方法です。オフラインイベントは、一社だとどうしても費用負担がかなり大きくなりますが、共同で行うことで費用を折半できます。展示会も同様で、費用や労力も軽減することが可能です。
展示会では商談コーナーもありますし、ブース内で名刺交換することもあります。パートナーが自社の専属代理店の場合は、パートナー企業を営業支援することにもつながります。小規模パートナーのブランド認知にも一役買うでしょう。
イベントの場では、お互いの顧客やパートナーとの交流が促進されるので、新しい協力関係やビジネスチャンスが生まれる可能性もあります。
パートナーである代理店が、自社のサービスを紹介するためのコンテンツを共同で作成します。自社の認知も広がりますし、代理店のブランドイメージの向上も期待できます。
また、パートナーとの対談記事や動画を作成すると、自社もパートナーもともに活用可能です。お互いのサービスを導入した場合にどのような効果があるのかわかるコンテンツを、一緒に作り上げることができます。
以下は、2024年4月にコクヨとベネッセがリリースした共同コンテンツ「週初めは文具でやる気UP!春スタートダッシュ占い」。ベネッセは学習管理アプリ、コクヨは文房具を提供しているので、対象の層は共通しています。2社ともすでに知られている企業です。
(出典:コクヨ株式会社)
案件を相互に紹介しあうのは、シンプルで取り組みやすい施策です。お客様に提案を行っているなかで、自社の製品・サービスで解決できない課題でお悩みのケースに遭遇することは少なくありません。そこで「うちでは解決できない」では、関係がその場では切れてしまいがちです。
そんなとき、その課題を解決できるパートナー企業を紹介する関係性も持ちながら、パートナーにも貢献することができます。場合によってはそのお礼に案件の紹介や、違うニーズの際に声をかけてもらえるかもしれません。
BtoBの世界は義理堅い面があるので、このような紹介や情報提供に対して、担当者は何らかの形で報いようとする傾向があります。
パートナーマーケティングは、比較的簡単に始められるのですが、スタートしてから軌道にのらないこともよくあります。成功させるには、相手選びと事前のコンデンサーが大事です。まず、前提として以下があります。
まず、パートナーに自社の方針や期待値を明確に示す必要があります。前提として自社のフィロソフィー、顧客と向きあうスタンスをHPで明快に打ち出し、そこに賛同するパートナーを惹きつけることが必要です。
さらに、以下チェック項目をもとに、パートナーのペルソナを設定すると探しやすくなるでしょう。
絞り込んだら、前項で紹介したマッチングサイトなどを活用しアプローチします。
パートナーマーケティングが成功するためには、お互いが共有する目標やビジョンが必要です。売ってください・売りますと簡単に合意するだけではお互いの認識が食い違い、依頼する側は熱心に売ってくれると思い込み、パートナー側はついでのタイミングで案内しようと思っていることなどが珍しくありません。
目標にお互いが納得して、初めてスタートが切れるといえます。ここは率直に話し合って合意すべき部分です。
お互いの活動への期待値を明確に共有しましょう。代理店契約を締結してすぐ売上げが上がるというものでもないので、セールスサイクルが長い場合はKPI を話し合って決めるとよいでしょう。
米国の例に以下のKPIがあります。比率は企業規模によって異なりますが、3パターンがメイン。初期はリード重視、徐々に収益重視になっています。
(出典:ttps://insider.crossbeam.com/resources/partnership-kpis-by-company-size-maturity)
あわせて販売に成功した際のコミッション構造も透明に開示します。ここがクリアになることで、パートナーもどれだけの人件費を投下すべきかがシミュレーションできます。
パートナーは販売するなかで、さまざまな小さな疑問にぶちあたります。他社の商品の機能、セールスに対する考え方、手続きのルールはわかりづらいものなので、専任の担当者がサポートすることが望ましいでしょう。
コミュニケーション手段や頻度についても事前に合意しておくと、円滑な連携が期待できます。密であればよいというわけではなく、お互いの進捗や課題について情報共有を効率的にできることが大切です。
どのようなコミュニケーションをとるか、どのようなトレーニングやサポートの提供ができるかを明確にしましょう。
業界によって適したパートナーマーケティングは多少異なりますが、SaaS企業であれば、何パターンかのパートナーマーケティング戦略を同時に進めることができます。
(出典:HubSpot)
HubSpotのパートナー戦略によって市場を伸ばした企業です。その多くが、HubSpotの理念、カルチャーに共鳴して集っていることも特徴でしょう。パートナープログラムには以下の4種類があります。
アクセラレーター、インキュベーター、ベンチャーキャピタルなど、起業や創業を支援する企業向けのパートナープログラム
なお、筆者もソリューションパートナー株式会社100のCMOを兼任しています。
(出典:Salesforce.com)
2022年時点で、セールスフォース・ジャパンの商談の約70%にパートナーが関わっているそうです。Salesforceは、エンタープライズ市場で顧客のメインは大企業。複雑なビジネスニーズを持つ企業が多いため、パートナーにも大手コンサルティング会社、IT企業など錚々たる顔ぶれです。
Salesforceのパートナーシップには以下があり、この強力なエコシステムがSalesforceの差別化要因にもなっています。
(出典:Zoom)
Zoomは2023年度のパートナーのセールス売上が前年比 7 倍以上に増加したそうです。
もともと、日本ではチャンネル パートナーがビジネスの約 40% 、米国連邦政府では70%以上がチャンネル パートナー経由であり、Zoomはパートナーマーケティングを有効活用してきた企業です。
Zoom パートナーは、アライアンス、販売、統合、サービス パートナーシップなど多彩であり、さらに拡充し続けています。以下は一例です。
日本のSaaS業界は、2026年度には約1兆7000億円の規模まで成長するという予測があります。これからわずか2年間だけでも、 DX化やテレワークなど働き方の多様化、生産性向上や業務効率化が求められるなか、ありとあらゆる領域で新しいニーズが発生していくことは十分予測できます。
こんな急ペースの上り調子の時期は、おそらく2度とやってこないでしょう。業界が若く成長している一定期間のボーナス期です。だからこそ、いま営業マーケティングに投資することは重要です。企業~個人まで、さまざまな規模のパートナー候補が存在します。リソースをあまりかけないでできる手法なので、ぜひパートナーマーケティングにトライしてみましょう。