「顧客ロイヤルティ」「ブランドロイヤルティ」「ロイヤルティマーケティング」など、マーケティングシーンでは「ロイヤルティ」という言葉がよく使われることがあります。
おそらく、多くの方は「ロイヤルティ = 忠誠心」という意味を想像するでしょう。実際は、元の英語の「Loyalty(ロイヤルティ)」の意味は、少々ニュアンスが異なります。
また、ロイヤリティフリーの画像サイトと表現する際は、「Royalty(ロイヤリティ)」が使われ、これもまた意味が違います。
本記事では、Loyalty(ロイヤルティ)とRoyalty(ロイヤリティ)の違い、マーケティングにおいて特に重要な顧客ロイヤルティとは何か、 ロイヤルティ顧客の特徴やロイヤルティマーケティングのメリットなどを解説します。
ロイヤルティ(Loyalty)とは忠実、誠実、熱烈な支持、愛着を意味する単語です。海外では家族の絆や自分自身への忠誠心という意味にも使うもので、かならずしも上下関係だけでなく、フラットなつながりにおいても発生する誠実な感情を意味します。
「Loyalty(ロイヤルティ)」とは別に、「Royalty(ロイヤリティ)」という単語も存在します。混同されがちな両者ですが、以下のように意味や使い方は明確に違います。
■Loyalty(ロイヤルティ):忠誠心、忠実さ、誠実、愛着を持っていること。
■Royalty(ロイヤリティ):権利使用料。商標権、著作権などの対価。
本稿では便宜上、表記を「ルとリ」で区別していますが、日本では同じ発音で両方の意味に使われているケースも珍しくありません(英語だとLとRの発音は明確に区別されています)。
使用される文脈が違うのでそう混乱はないと思われますが、LoyaltyとRoyaltyの正しいスペルと意味の違いを念のため押さえておきましょう。なお、本稿で解説するのは「Loyalty(ロイヤルティ)」についてです。
ロイヤルティと似た意味を持つ用語として「エンゲージメント」が挙げられます。エンゲージメントとは、従業員や自社顧客が、自社ブランドや商品、サービスに「どれだけ関与しているか/関心を持っているか」を示す指標です。
ビジネスシーンでは「従業員エンゲージメント」「顧客エンゲージメント」とも呼ばれますが、ロイヤルティとは明確に異なる意味合い。両者の違いをまとめると、以下のとおりです。
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ロイヤルティ |
エンゲージメント |
定義 |
自社ブランドや商品、サービスに対する継続的な好意や支持。 |
顧客や従業員が自社ブランドや商品、サービスにどれだけ積極的に関与しているか。関心を持っているかを表す指標。 |
KPI |
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高める目的 |
顧客の継続的な関係を築き、リピート購入やリファラルを促進すること。 |
顧客の短期的な関与や活動を増加させ、自社ブランドとの交流を活発にすること。 |
つまり、「ロイヤルティ = 感情、意識」「エンゲージメント = 姿勢、行動」とも言い換えられます。「ロイヤルティが高い顧客は、必然的にエンゲージメントも高まる」ともいえるでしょう。
では、なぜマーケティング文脈でロイヤルティは重要なのでしょうか。代表的な理由をピックアップすると、次のようなものが挙げられます。
以下より、個別にみていきましょう。
ロイヤルティが高まった顧客は、SNSや口コミを通じて自発的に自社製品、ブランドについての発信を行ってくれるようになります。このような自発的な発信によって、企業は大きな広告費をかけることなく、その認知の幅を効果的に広げられるでしょう。
さらに、この発信は企業が仕掛けているものではなく、顧客自身がその製品やサービスの価値を信じて、自らの意志で情報をシェアしている点が特筆すべきポイント。これにより、受け取る側の消費者もその情報をより信頼性が高いものとして受け取れるのです。
株式会社ミナオシの調査結果を参照すると、業務支援システムの検討時に、ネットの口コミを参考にする担当者は約9割と判明しています。
(出典:PR Times「企業向けサービスの購買決定要因を口コミとする人は”9割以上”。労務管理システム導入時の口コミの影響や参考とする口コミの共通点についての調査結果」)
口コミは、購入の意思決定を行う際に最も信頼性の高い情報源のひとつとされています。友人や家族からの推薦は、広告よりも影響力が強いケースも珍しくないでしょう。
顧客のロイヤルティが高まると、そのブランドや商品に対する信頼感や満足度が高まります。これにより、他の競合他社の商品よりも価格が多少高かったとしても、そのブランドの商品を選ぶ傾向が強まります。
結果として、1回当たりの購入金額が増加する可能性が高まります。このことから、ロイヤルティの高い顧客は、企業の利益を大きく向上させる存在であるといえるでしょう。
ロイヤルティの高い顧客は、信頼しているブランドからの新しい商品やサービスに対しても興味を持ちやすく、購入をためらうことなく高価な商品や追加の商品を購入する傾向があります。つまり、アップセルやクロスセルに繋がりやすいということです。
実際に、BtoBにおいてもNPSと収益性との相関が高いというデータが出ていることからも、ロイヤルティを高める意義の深さがわかるでしょう。
以下の図は、Web担当者Forumによって公開されている日本の情報システム会社における「推奨者/批判者」ごとの売上の伸び率を表したものです。
(出典:Web担当者Forum「『NPSはB2Bでも使えますか?』企業間取引でもNPSで顧客ロイヤルティを高められる3つの理由[第5回]」)
同企業では解約率においても有意な差が出ており、推奨者の解約率は批判者と比較して大幅に低かったとのことです。
BtoBでは、顧客が「一度の購入」を果たすまでの期間が長いため、同じ顧客に購入単価をアップしてもらう取り組みは非常に重要といえるでしょう。
忠誠心が高まることで、顧客は新しいブランドや製品に乗り換える可能性が低くなります。そのため、一度ロイヤルティの高い顧客を獲得すると、継続的にその顧客からの購入を期待できます。
継続的な購入・サービス利用は、企業の安定した収益を保証する要因となり、ビジネスの成長や持続性に大きく寄与するでしょう。例えば、NTTコム オンラインが証券・自動車保険・トラベルを対象に実施したNPSベンチマーク調査でも、ロイヤルティの高い顧客は、そうでない顧客に比べて継続利用の意向が高いと判明しています。
(出典:NTTコム オンライン「顧客ロイヤルティ(顧客ロイヤリティ)とは?向上させるメリットと事例」)
特に、SaaSのビジネスモデルはサブスクリプションベースであるため、ロイヤルティ顧客が継続的にサービスを購入することで、毎月または年間の収益が安定します。これにより、収益予測が容易になり、企業の成長戦略や投資計画をより安定的に実施可能です。
継続的に購入してもらいやすいロイヤルティ顧客は、BtoB企業にとって多大な恩恵をもたらし、事業の成長と収益性を支える重要な要素となるのです。
マーケティング文脈では、ロイヤルティは次のような使われ方をします。
それぞれ具体的に解説します。
顧客ロイヤルティは「高い/低い」という二項対立で、その状態を捉えられます。例えば、SaaS・BtoB企業を例にとると、それぞれの具体例は以下のとおりです。
状態 |
具体例 |
顧客ロイヤルティが高い |
自社ツールを使用している顧客企業が、他のサービスには移行せず、毎年サブスクリプションを更新している。さらに、新機能やアップデートがあるたびにそれを活用し、サポートへの問い合わせも少ない。 |
顧客ロイヤルティが低い |
自社ツールを使っているが、使い勝手に不満を持っており、競合他社サービスのデモやトライアルを頻繁に試す傾向がある企業。 |
ロイヤルティが高まっている顧客の多くは、業界を問わず以下の特徴を持ち合わせています。
米InMoment社の統計では、消費者の77%が、特定のブランドと10年以上関係を築いていると答えています。しかも、58%は「本当に悪い」経験をしなければ、自分が好きなブランドからの乗り換えを検討しないと述べています。ロイヤルティ顧客は、非常に義理堅いのです。
ブランドロイヤルティとは、顧客が特定のブランドに対して強い信頼感や愛着を持ち、そのブランドの製品やサービスを継続的に選ぶ傾向を指します。これは、単なる繰り返しの購入を超えて、そのブランドに対する深い結びつきやコミットメントが存在する状態を意味するものです。
ブランドロイヤルティが高まっていると、顧客は自社ブランドに強い帰属意識を持ち、そのブランドの製品やサービスを他の選択肢よりも好む状態になります。
逆に、ブランドロイヤルティが低い状態では、 顧客は特にブランドへの帰属意識を持たず、価格や機能など、具体的な要因に基づいて製品やサービスを選ぶのが特徴です。
それぞれの状態の具体例をあげると、下表のようになります。
状態 |
具体例 |
ブランドロイヤルティが高い |
あるセキュリティソフトウェアの会社が、セキュリティへの取り組みや企業の倫理的な価値に共感しているBtoB顧客。この顧客は、製品の機能だけでなく、そのブランドの哲学や文化、コミュニティ活動などにも関心を持っている。 |
ブランドロイヤルティが低い |
会計ソフトウェアを必要とするBtoB顧客が、特定のブランドに固執せず、主に価格や特定の機能を基準に製品を選択する場合。ブランドの背景やイメージには特に興味がない。 |
単なるリピート顧客と、ロイヤルティ顧客は異なります。
企業にとっていずれもありがたい存在ですが、リピート顧客の多くは「商品の品質と価格のバランス」「現時点での使いやすさ」を合理的に判断して、商品・サービスを使っているだけであり、より良い商品が他社から出ればそちらに流されます。
いわば普通のお客様であり、前述した「ブランドロイヤルティが低い顧客」ともいえるでしょう。
ロイヤルティ顧客は、ブランドの価値観・思想に共感する。あるいは、そのプロダクトのデザイン性が特に好きで、何か特別な価値をブランドに感じている顧客です。一般に、価格はあまり気にせずブランドを愛用し、大きな落ち度がなければブランドを長年使い続けてくれるでしょう。
ロイヤルティマーケティングは、顧客のロイヤリティ、つまり顧客のブランドや商品・サービスへの忠誠度を向上させ、長期的な顧客関係を築くためのマーケティング手法です。
主な目的は、顧客との関係を深化させ、リピート購入やリファラル(他の人への紹介)を促進すること。長期目線で、自社の収益を増加させる点にあります。
ロイヤルティマーケティングは、1990年代半ばから盛んになりました。
背景には、経営指標として長く使われている「顧客満足度」がかならずしも顧客の購入金額と比例しないことから、より生産性に結びつく指標が求められたことがあります。「顧客ロイヤルティ」という概念が生まれ、あわせてNPS(ネットプロモータースコア)の活用も活発になります。
NPSとは、調査対象のロイヤルティを測定する指標のこと。例えば、製品・サービスの買い手を対象にして、「この製品・サービス・ブランドを友人や同僚に勧める可能性はどれくらいありますか? 」と質問して、回答結果を集計するだけでNPSを算出できます。
このように効果計測の手法を洗練させつつ、ロイヤルティマーケティングは、BtoCを中心に普及しました。航空会社のマイルプログラム、小売サービスのポイントカード、クレジットカードの会員特典などのリワードシステムは、日本でもかなり前から一般的になっています。
それでも2022年の統計を見ると、企業、消費者双方にメリットがあり一定の効果が出ています。
(出典:FinancesOnline「70 の説得力のある顧客ロイヤルティ統計: 2023 年の重要な事実とデータ分析」)
2023年現在は、SNS社会を反映して「アンバサダーマーケティング」「アドボカシーマーケティング」なども登場していますが、こちらもロイヤルティマーケティングの流れを汲んでいるといえるでしょう。
一方、昔から自社のミッション(どのような社会課題を解決したいか)を徹底して打ち出して、顧客の支持を集めるロイヤルマーケティング手法も存在しています。近年はESGs、SDGsを打ち出す企業が増えています。
ロイヤルティマーケティングは、一度きりのお客様をリピーターに変え、さらにリピーターをロイヤルティ顧客に変えていくマーケティング施策です。長期でブランドを愛用してくれるロイヤル顧客が増えるので、以下のメリットがあります。
2022年の統計では、顧客維持率が5%上がると利益が25%〜95%増える可能性があるというデータが出ています。ブランディング効果、リファラル効果まで含めて考えれば、相当に大きな効果があると考えられるでしょう。
(出典:FinancesOnline「70 の説得力のある顧客ロイヤルティ統計: 2023 年の重要な事実とデータ分析」)
ここからは、ロイヤルティマーケティングを進める手順を解説します。具体的には、以下の6段階に分けられます。
次項より、個別にみていきましょう。
まず、ロイヤルティマーケティングの目的と方針を明確にしましょう。具体的には「ブランディング」「ロイヤルティ顧客の増加」「ロイヤルティ顧客との関係強化」など、施策の大目的を定義します。
例えばBtoCではロイヤルティプログラムを活用して、自社顧客に感謝と愛情を特典で伝え、関係性を育む手法がすでに普及しています。BtoBでも、デジタルツールを活用して顧客ニーズ・FBを取得しつつ、その中でどう差別化していくかがポイントになるでしょう。
一方、特典に頼らず自社のミッションをとことん打ち出し、価値観に共感して支持してもらう方法もあります。2020年の米Yotpo社の調査では、消費者の84.3%が価値観を共有するブランドに忠実な傾向があるとのこと。具体的には、以下のような例が挙げられています。
自社の理想的なロイヤルティ顧客像を明確にしましょう。CRM・MAなどのデジタルツールから流入する顧客情報を活かし、ロイヤルティ顧客の数字的な基準や特徴をつかむのが大切です。
ここで設定するのは、あくまで自社基準の指標。BtoBであれば、業界、自社にぴったりあう企業規模、社風、担当者の人間性まで含めてペルソナを作成し、理想的なロイヤルティ顧客を定義化にしましょう。
現在のロイヤルティ顧客だけでなく「将来的にロイヤルティ顧客になりそうな人たち」も特定します。取引状況が上向きなだけでなく、CRM・MAツールでわかる以下の数値をチェックしましょう。
どのような顧客をロイヤルティ顧客と定義するかは、基本的には企業次第です。ただ、リピーターとロイヤルティ顧客の違いで解説したとおり、顧客にはにはさまざまなタイプが存在します。
例えば、米国のカスタマーサービスのベストセラー作家Shep Hyken(シェップ・ハイケン)氏は、ほぼあらゆる業界に共通する顧客タイプについて以下6つを挙げています。
①:ただ満足している顧客 |
満足している顧客は厳密には忠実な顧客ではなく、「愛着があるわけでもなく、嫌っているわけでもない」状態。 |
②:“ロイヤルティプログラムに”忠実な顧客 |
「満足している顧客」と同様に、これらの顧客も実際には忠実ではない。 |
③:利便性を享受する顧客 |
「単に便利である」という理由だけで自社を利用する顧客。きっかけさえあれば、ロイヤルティ顧客に転換する可能性が高い。 |
④:忠実そうだが、実際は自社のことが好きではない顧客 |
自社のことを好んでいるわけではないが、それでも自社と取引を続ける顧客。簡単に他社に切り替えるチャンスがあれば、それを受け入れる可能性がある。 |
⑤:低価格性に忠実な顧客 |
会社よりも「価格」に忠実な買い物客が見つかりやすい。他の場所でより安い価格をみつけると、すぐに自社から離れる。 |
⑥:本当に忠実な顧客 |
自社製品やサービスを愛する、本当のロイヤルティ顧客。価格は問題ではなく、ロイヤルティを維持するためにロイヤルティプログラムも必要ない。 |
このように、データからはみえにくい顧客特性をきちんと理解して、自社のロイヤル顧客を定義づけましょう。
ロイヤルティ顧客像(および、その候補)が定義できたら、データに基づく現状分析を進めます。ここで、何が顧客のロイヤルティに影響を与えるのかを明確にするためには、顧客体験(カスタマーエクスペリエンス)の分析が欠かせません。
顧客体験とは、ブランドや製品に接触する際の顧客の全体的な体験価値を表すもの。製品の使用時だけでなく「WEBや口コミによる印象」「購入前後のカスタマーサポート」まで、顧客が体験する経験を包括的に捉えることが大切です。
例えば、大手コンサルティングファームであるBain & Companyは、ロイヤルティを高めるため、一連の顧客体験を以下の図のように可視化しています、
(出典:Bain & Company「B2B企業における顧客ロイヤルティの重要性」)
具体的には、以下の手順で改善ポイントを洗い出しましょう。
例えば、SaaS製品で顧客の継続率が低かったとします。その場合「カスタマーサクセスの取り組みを強化し、顧客の成功体験を支援する」「特典のある会員プログラムを整える」などの対応が考えられるでしょう。
問題点の特定と顧客体験の再評価を通じて、ロイヤルティ向上の施策を具体的に立案できるようになるのです。
「どこを改善するべきか」が明確化できれば、次は自社顧客に対して、特別なマーケティング施策を実施するフェーズです。言い換えれば、「何をGiveするのか」を決める段階。BtoCでは、購入に応じた特典を自動的に付与していくのが一般的でしょう。
ただし、BtoBでは商材単価が高く、顧客の検討サイクルも長くなるのが特徴です。そのため、BtoCのように「購入ごとの特典付与」という施策だけでは提供価値が低く、深い関係性を築けない可能性があります。
BtoBの取引において、関係性の構築は非常に重要です。顧客との定期的なミーティングやワークショップを行い、顧客のビジネスや業界に関する深い理解を持つことで、信頼関係を築くことができます。
近年は、BtoCで頻繁に活用されるロイヤルティプログラムがBtoBでも登場しています。細かいポイント付与や景品などはあまり効果がないBtoBでは「ラーニングインセンティブ」「段階に応じた割引」「紹介プログラム」などが中心です。
顧客に提供する価値が具体化できたら、最終段階としてそれをより高い品質で提供していきましょう。ロイヤルティマーケティングの基本であり、もっとも重要なのがカスタマーサービスの品質をアップさせることです。
そのためには、顧客が製品やサービスを最大限に活用できるように、カスタマーサクセスマネージャー(CSM)やチームを設置し、継続的にサポートすることも効果的です。
米Zendesk社の2018年の調査では、87%が「質の高いカスタマーサービスは購買行動に影響を与える」と回答しています。さらに89%は、どの企業の製品を購入するかを決めるにあたって「初めて問い合わせた時にすばやい対応をしてもらえたこと」を重要視しているとのことです。
逆に、カスタマーサービスで不満を感じた対象者の58%が「その会社から購入するのをやめた」、52%が「別の会社に切り替えた」「その商品やサービスを買わないように他者に勧めた」と答えています。
(出典:Zendesk Blog「顧客生涯価値の向上に寄与するカスタマーサービスの影響力」)
カスタマーサービスの品質が、顧客維持率、顧客のLTVにどれほど影響するかがわかるでしょう。特にデジタルネイティブであるミレニアル世代以降は、待たされることを嫌うので、企業はスピードを意識する必要があります。
ロイヤルティの高い顧客は、「顧客単価が高い」「長年プロダクトを愛用し、好意的なレビューを書く確率が高い」「知人に商品・サービスを推奨する率も高い」など、さまざまな統計データが公開されています。
ひとりで購買、広報、セールス、ブランディングの役割までこなしてくれるロイヤルティ顧客は、SNS社会においては、企業に大きな恩恵と売上げをもたらしてくれる存在です。
ただし、このような関係性を育むには、まずは企業側から価値提供していく必要があります。自社のロイヤルティ顧客像を明確にして、スモールスタートでもかまわないので、ロイヤルティマーケティングをスタートさせましょう。