営業活動によるキャッシュフローとは?営業利益との違いや、項目や計算方法について解説

2024/08/21
キャッシュフロー 経営 営業活動によるキャッシュフローとは?営業利益との違いや、項目や計算方法について解説

多くの方がご存じのトップ玩具メーカー、米トイザらス。同社は長年多額の利益を上げていたにも関わらず、2017年に破産申請をしました。この衝撃的なニュースの背後には、過去の借金返済が重荷となり、キャッシュフローが悪化していた現実があります。

ここで重要となるのがキャッシュフローの概念です。キャッシュフローは現金の流入と流出を示し、営業活動、投資活動、財務活動の3つに分類されます。中でも最も重要なのは、日々の事業活動で生じる営業活動によるキャッシュフローです。

営業活動によるキャッシュフローが十分であれば、企業は技術革新、競争環境の変化、市場の動向、顧客ニーズの変化に柔軟に対応するための投資を行う資金を確保できます。しかし、キャッシュフロー計算書は損益計算書や貸借対照表に比べて理解されにくく、その重要性も見過ごされがちです。

本記事では、営業活動によるキャッシュフローの定義から計算方法、見方、さらにはその改善策までを詳しく解説し、企業の健全な経営に不可欠なこの指標の理解を深めていただきます。

営業活動によるキャッシュフローとは

営業活動によるキャッシュフローは、事業活動から生じる現金の流入と流出を表す言葉です。たとえば、製品やサービスの販売による収入、仕入れや人件費などの支出、ITソフトウェアへの支払い、税金の支払いなどが含まれます。キャッシュフローは、日々の事業活動がどれだけの現金を生み出しているかを示すため、企業の短期的な財務健全性を評価する上で重要な役割を果たします。

営業活動、投資活動、財務活動のキャッシュフローの違い

キャッシュフローは、営業活動、投資活動、財務活動の3つの区分で構成されています。これらの違いを理解することは、自社の全体的な現金の流れを把握する上で重要です。

営業活動によるキャッシュフローは、先述の通り、主要な事業活動から生じる現金の流れを示します。これに対し、投資活動によるキャッシュフローが表すのは、長期的な資産に関連する現金の流れです。固定資産の取得や売却、投資有価証券の購入や売却が該当します。たとえば、新しい工場の建設や設備投資、他社への出資などがこのカテゴリに含まれます。

財務活動によるキャッシュフローは、資金調達や返済に関連する現金の流れです。株式の発行による資金調達、借入金の返済、配当金の支払いなどが含まれます。これにより、企業がどのように資金を調達し、どのように返済しているかが明らかになります。

キャッシュフローの違い

これら3つのキャッシュフローを分析することで、自社がどのように資金を調達し、どのように使用しているかを総合的に理解できます。たとえば、営業活動によるキャッシュフローが十分にあるにもかかわらず、多額の借入を行っている場合、その資金が投資活動に向けられているのか、あるいは事業の拡大に使用されているのかの推測を行えるでしょう。

営業キャッシュフロー比率とは

営業キャッシュフロー比率は、営業活動から生じるキャッシュフローと売上高の関係を示す指標です。この比率は、企業が売上高に対してどれだけの現金を生み出しているかを示し、企業の効率性や収益性を評価する上で重要な役割を果たします。

営業キャッシュフロー比率 = 営業活動によるキャッシュフロー ÷ 売上高

たとえば、年間売上高が1000万円で、営業活動によるキャッシュフローが200万円だった場合、営業キャッシュフロー比率は0.2(20%)となります。比率が高いほど、売上げから効率的に現金を生み出していることを示します。

ただし、営業キャッシュフロー比率の評価は業界や企業の成長段階によって異なるため、同業他社との比較や過去の推移を見ることが重要です。

営業キャッシュフローと営業利益の違い

営業キャッシュフローと営業利益は、いずれも企業の本業の業績を示す指標ですが、それぞれの性質には大きな違いがあります。

営業利益は、事業活動から得られる利益を示し、売上高から原価や営業経費(販売費や一般管理費)を差し引いたものです。この指標は「発生主義会計」に基づいており、実際の現金の動きとは必ずしも一致しません。たとえば、売掛金や買掛金の増減、減価償却費などの非現金支出は営業利益に影響を与えますが、現金の流れとは異なります。

営業キャッシュフローは、実際の現金の流入と流出を示す指標です。売上げや仕入れに伴う現金の動き、人件費や税金の支払いなど、実際に発生した現金の流れが反映されます。そのため、営業キャッシュフローは企業の短期的な支払能力や流動性を評価する上で、より直接的な指標となります。

たとえば、大型の受注を獲得し高い営業利益を計上しても、その代金の回収が遅れれば営業キャッシュフローは増加しません。逆に営業利益が低くても、効率的な債権回収や在庫管理によって高い営業キャッシュフローを維持できる場合もあります。

このように、営業利益と営業キャッシュフローは、企業の業績を異なる角度から捉える指標です。両者を併せて分析することで、企業の財務状況をより包括的に評価することが可能となります。

キャッシュフローと営業利益の違い

営業活動によるキャッシュフローを理解する意義

営業活動によるキャッシュフローは、企業の基本的な収益力と財務健全性を評価する上で欠かせない指標です。

まず、営業キャッシュフローは企業が本業から十分な現金を生み出しているかを示します。日々の運営費用を賄い、債務を返済し、成長のための投資を行う能力を持っているかを判断する上で重要です。

たとえば、Sansan株式会社の2024年5月期の決算短信では、営業キャッシュフローが前年の3848百万円から5483百万円に増加しました。この増加は、前受金の増加や仕入債務の増加などが主な要因です。Sansanが本業からしっかりと現金を生み出しており、日々の運営や将来の投資に対する資金的な余裕があることを示しています。

また、営業キャッシュフローは会計操作の影響を受けにくい特徴があります。営業利益などの利益指標は、減価償却方法の変更や引当金の計上など、会計方針の変更によって影響を受ける可能性がありますが、キャッシュフローは実際の現金の動きを反映するため、より客観的な指標です。

さらに、営業キャッシュフローは自社の長期的な成長可能性を評価する上でも重要です。継続的に強い営業キャッシュフローを生み出す企業は、新規投資や事業拡大、株主還元に充てる資金的余裕があると考えられます。Sansanの例でも、強い営業キャッシュフローが将来の成長や財務的な柔軟性を支える要素となっています。

一方で、成長をやめ、現状維持に徹することには重大なリスクがあります。イノベーションのジレンマポーターの競争戦略理論、デジタル技術の対応が遅れ破産したコダックの事例などが示すように、企業が成長を続けるためには、継続的な革新と適応が欠かせません。強い営業キャッシュフローは、継続的な成長を実現するための基盤となるのです。

営業キャッシュフローとフリーキャッシュフローの関係

営業キャッシュフローとフリーキャッシュフローは、ともに企業の現金創出能力を示す重要な指標ですが、その定義と用途には違いがあります。

まず、フリーキャッシュフローは「すべての必要経費と資本的支出を差し引いた後に残る現金」と定義され、次の式で計算されます。

フリーキャッシュフロー = 営業キャッシュフロー − 資本的支出

この式からも分かるように、フリーキャッシュフローは営業キャッシュフローから派生しています。営業キャッシュフローが企業の日常的な事業活動から生じる現金の流れを示すのに対し、フリーキャッシュフローはその中から設備投資などの資本的支出を差し引いた、より自由に使える現金の額を示します。

フリーキャッシュフローが重要視される理由は、この指標が企業の真の収益力と財務力を示すためです。たとえば、高い営業キャッシュフローを生み出していても、多額の設備投資が必要な企業では、フリーキャッシュフローが低くなることがあります。一方、安定した事業基盤を持ち、大きな投資を必要としない企業では、営業キャッシュフローとフリーキャッシュフローの差が小さくなるのです。

経営者はフリーキャッシュフローを、債務の返済、自社株買い、配当の支払い、新規事業への投資などに活用します。そのため、フリーキャッシュフローは企業の成長性や株主還元能力を評価する上で重要な指標です。

しかし、フリーキャッシュフローが常に高ければよいというわけではありません。成長期の企業では、積極的な設備投資によりフリーキャッシュフローが一時的に低下することもあります。そのため、企業の成長段階や業界特性を考慮しつつ、営業キャッシュフローとフリーキャッシュフローの両方を分析することが大切です。

営業活動によるキャッシュフローの項目・構成要素

ここからは、中小企業庁による「中小企業の会計38問38答(改訂版)」および富士電機Sansan株式会社の決算短信所を参考に、キャッシュフローの主な項目・構成要素をご紹介します。

営業活動によるキャッシュフローの主な項目・構成要素を見ていきましょう。

項目・構成要素

税引前当期純利益

税引前当期純利益とは、企業の本業および副業を含む全ての活動から得られた利益から法人税等を差し引く前の金額を指します。この指標は総合的な収益力を示し、経営成績を評価する際の基本となります。税引前当期純利益が増加すれば、企業の収益性が向上し、キャッシュフローにもプラスの影響をもたらします。

減価償却費

建物や機械設備などの固定資産の価値減少を費用として計上するものです。これらの資産は長期間使用されるため、その価値減少を毎年少しずつ費用として計上します。

減価償却費は現金の支出を伴わない費用であるため、キャッシュフロー計算書ではこれを加算して、実際の現金収支を正確に把握します。たとえば、年間の減価償却費が1000万円の場合、この金額をキャッシュフローに加算することで、現金収支が実際にはもっと多く残ることがわかります。

売上債権の増減

売上債権とは、売掛金や受取手形など、顧客から代金を受け取る権利を指します。売上債権が増加すると、売上げは計上されているものの、現金収入が遅れるためキャッシュフローにはマイナスの影響を与えます。逆に売上債権が減少すると、過去に計上された売上げが現金化されるため、キャッシュフローにプラスの影響を与えます。このように、売上債権の管理は企業の資金繰りを安定させるために重要です。

棚卸資産の増減

棚卸資産とは、商品や原材料、仕掛品などの在庫を指します。棚卸資産が増加すると、現金が在庫に投入されたことを意味し、キャッシュフローにはマイナスの影響を与えます。逆に棚卸資産が減少すると、在庫が現金化されたことを意味し、キャッシュフローにプラスの影響を与えるのです。

仕入債務の増減

仕入債務とは、買掛金や支払手形など、仕入先に対する支払義務を指します。仕入債務が増加すると、実際の現金支出が遅れるため、キャッシュフローにプラスの影響を与えます。逆に仕入債務が減少すると、現金が支払われるため、キャッシュフローはマイナスの影響を受けます。仕入債務の適切な管理は、企業の資金繰りを円滑にするために不可欠です。

法人税等の支払額

企業が実際に支払った法人税等の金額です。この項目はキャッシュフローから差し引かれるため、法人税等の支払いが大きい場合、キャッシュフローにマイナスの影響を与えます。法人税等の負担を軽減するための適切な税務対策が求められます。

買掛金

買掛金の増減は、仕入先に対する未払い金額の増減を指します。買掛金が増加すると現金の支出が遅れるため、キャッシュフローにプラスの影響を与えます。逆に買掛金が減少すると、現金が支払われるため、キャッシュフローはマイナスの影響を受けます。買掛金の増減は、企業の支払いサイクルと資金繰りに大きな影響を与えるのです。

営業活動によるキャッシュフローの計算方法

営業活動によるキャッシュフローの計算には、主に直接法と間接法の2つの方法があります。以下、それぞれの方法について詳しく解説します。

直接法

直接法は、営業活動に関連する全ての現金収入と現金支出を直接集計する方法です。現金で受け取った売上げや、現金で支払った仕入代金、人件費などを一つ一つ計算して、営業キャッシュフローを算出します。

たとえば、売上げが100万円、仕入れが60万円、経費が30万円であれば、キャッシュフローは10万円となります。直接法のメリットは、現金の流れを明確に把握できる点です。これにより、顧客からの入金状況や仕入先への支払い状況を具体的に理解し、企業の資金繰りの状況をより詳細に掴むことができます。

しかし、直接法にはデータ収集に手間がかかるというデメリットがあります。全ての現金収支を正確に把握するためには、詳細な記録と管理が必要となるため、実務的には煩雑な作業となることがあります。

間接法

間接法は、損益計算書の当期純利益を出発点とし、そこから減価償却費などの非現金項目を調整して営業活動によるキャッシュフローを算出する方法です。この方法は、利益と現金フローの関係を明確に示すことができるため、多くの企業で採用されています。

間接法による計算の主な手順は以下の通りです。

  1. 当期純利益から始める
  2. 非現金費用を加算する(例:減価償却費、のれん償却費)
  3. 営業資産・負債の増減を調整する(例:売上債権の増減、棚卸資産の増減、仕入債務の増減)
  4. その他の調整項目を加減する

間接法による計算の主な手順

間接法のメリットは、損益計算書と貸借対照表の情報を活用するため、データの収集が比較的容易である点です。また、利益と現金フローの差異を明確に示せるため、企業の収益性と資金繰りの関係を分析するのに適しています。

たとえば、高い利益を計上しているにもかかわらず、営業活動によるキャッシュフローが低い場合、その原因(売上債権の増加、棚卸資産の増加など)を容易に特定できます。これにより、企業の経営状況をより正確に把握し、適切な対策を講じることが可能です。

営業活動によるキャッシュフローの見方

営業活動によるキャッシュフローは、企業の財務健全性を評価する上で重要な指標です。この指標がプラスかマイナスかによって、企業の状況を大まかに把握できます。ここでは、営業キャッシュフローの見方を解説します。

営業キャッシュフローのプラスが意味すること

営業キャッシュフローのプラスは、売上収入が事業運営コストを上回り、純粋な事業活動から現金が生み出されている状態を意味します。

たとえば、製造業の大企業でプラスの営業キャッシュフローが売上高の10%を超える場合、良好な状態と言えます。一方、成長期のIT企業では、大規模な先行投資により一時的にマイナスになることもありますが、長期的にはプラスに転じることが期待されるでしょう。

プラスの営業キャッシュフローは、短期的には企業が日々の運転資金を確保できていることを示します。長期的には、負債返済能力、設備投資余力、配当支払能力の高さを示し、企業の持続可能な成長を支える基盤となります。

ただし、過度に高い水準が継続する場合は、成長機会を逃している可能性があるため注意が必要です。また、過度の経費削減や設備投資の先送りによって一時的に数値が良化している可能性があります。

営業キャッシュフローのマイナスが意味すること

営業キャッシュフローがマイナスの場合、企業の本業から得られる現金が、事業運営に必要な支出を下回っている状態を示します。これは必ずしも即座に問題があることを意味するわけではありませんが、長期間にわたってマイナスが続く場合は注意が必要です。

たとえば、急成長中の企業や季節性の強い事業では、一時的にマイナスになることがあります。しかし、継続的にマイナスが続く場合、事業モデルの見直しや経費削減、資金調達の必要性を検討しなければいけません。

営業活動によるキャッシュフローを改善する方法

営業活動によるキャッシュフローの改善は、企業の財務健全性を高める上で重要な課題です。以下に、主な改善方法を詳しく解説します。

利益を増加させる

営業キャッシュフローを改善する最も基本的な方法は、利益を増加させることです。基本的には、新規顧客の獲得をし、既存顧客にはアップセル/クロスセルをしてもらえるように働きかけるとよいでしょう。これを実現するためには、自社の現状を分析し、マーケティングや営業などの施策に落とし込みます。

3C分析

たとえば、3C分析をすれば市場のニーズに対し競合が対応していない領域や、効果的なマーケティングチャネルを発見できます。また、SWOT分析を行うことで、外部環境の変化の中から新たなチャンスを見つけ出すことも可能です。

まずは、自社、競合、市場の現状を徹底的に分析し、利益増加の可能性が高い領域を特定しましょう。

コストや在庫を削減する

コストの削減と在庫の適正化は、営業キャッシュフローの改善に効果的です。コストを削減すれば支出が抑えられ、結果として手元に残る現金が増えます。ただし、コスト削減自体は簡単に聞こえますが、適切に行うのは困難です。必要な予算までカットしてしまうと社内の反発を招く恐れがあります。

まず、自社のコストを一覧化し、不要なものを排除することから始めましょう。このプロセスでは、経営層や経理部門だけでなく、現場の声を取り入れるために各部門の協力を得ることが重要です。また、現代のコスト削減にはテクノロジーの活用が不可欠でしょう。

たとえば、中部薬品はAIによる需要予測機能のある自動発注システムを導入し、余剰在庫の発生を3割抑え、発注業務を週1000時間削減しています。このように、AIやロボットを活用することで、コスト削減と生産性の向上を同時に実現できます。

在庫削減においては、需要予測の精度を高め、適正在庫量を維持することが重要です。過剰在庫は現金を拘束し、キャッシュフローにマイナスの影響を与えます。やはりITソフトウェアの導入が有効です。さらに、必要なときに必要な量だけ生産する「ジャスト・イン・タイム」体制を整えることで、在庫を最小限に抑えることができます。

債権を早く回収する

売掛金などの債権を早期に回収することで、キャッシュフローを大幅に改善できます。債権の回収期間を短縮するためのアプローチは、主に顧客側と自社側の2つに分かれます。

顧客側の問題は解決が難しいことが多いです。支払いが遅れている顧客には個別に連絡を取り、支払い能力がない場合には分割払いを提案することが考えられます。また、支払い期限が迫った際にはリマインダーを送るなどの取り組みも有効です。これらのアプローチを組み合わせることで、顧客の支払い意欲を高められるでしょう。

一方で、比較的容易に取り組めるのが自社側の改善策です。たとえば、紙ベースの請求書を電子請求書に切り替えることで、請求書作成作業を簡易化し、発行から回収までのサイクルを短縮できます。また、販売後すぐに請求書を発行し、回収プロセスを迅速化することも効果的です。

支払い期限を遅らせる、クレジットカードを使う

キャッシュフローを改善するためには、仕入先への支払いを適切にコントロールすることが重要です。まずは仕入先と交渉し、支払い期限を延ばすことを検討しましょう。たとえば、現在の30日後の支払い条件を60日後に延長してもらうことで、資金の流出を遅らせ、手元の資金を長く保てます。ただし、支払い期限を延ばすことは、取引先との信頼関係を悪化させるリスクがあるため、注意が必要です。

また、仕入れや経費の支払いにクレジットカードを利用することもひとつの方法です。クレジットカードの締め日と引き落とし日の間には数週間の猶予があるため、この期間を活用することで支払いを先送りできます。特に、営業キャッシュフローを急いで高める必要がある場合、締め日を過ぎたタイミングでクレジットカードで決済すれば、実際の支払いは翌々月にまで延ばすことが可能です。

まとめ

営業活動によるキャッシュフローは、企業の財務健全性と成長性を評価する上で極めて重要な指標です。企業の本業から生み出される現金の流れを示し、短期的な支払能力から長期的な投資能力まで、幅広い観点から企業の状況を把握するのに役立ちます。

営業活動によるキャッシュフローが十分であれば、企業は技術革新、競争環境の変化、市場の動向、顧客ニーズの変化に柔軟に対応するための投資を行う資金を確保できます。本記事では、営業キャッシュフローの改善ポイントとして、支払い期限の延長やクレジットカードの活用について紹介しましたが、基本的なアプローチは売上げの増加とコストの削減です。

ぜひ本記事を参考に、営業キャッシュフローの現状を把握し、自社の財務健全性と成長性を向上させるための対策を講じてください。

著者情報 戸栗 頌平(とぐりしょうへい)

株式会社LEAPT(レプト)の代表。BtoB専業のマーケティング支援会社でのコンサルティング業務、自社マーケティング業務、営業業務などを経て、HubSpot日本法人の立ち上げを一人で行い、後に日本法人第1号社員マーケティング責任者として創業期を牽引。B2Bの中小規模企業のマーケティングに精通。趣味で国外のマーケティングイベント、スポーツイベント、ボランティアなどに参加している。

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