ホームページを編集したいと思いつつも、方法がわからなくてお困りではないでしょうか。
いまや多くの企業がホームページを開設しており、総務省による調査によれば、2020年におけるホームページの開設率は90.1%です。しかし、ホームページを持ってはいるものの、編集などの管理がうまく行えず、課題を感じている企業は少なくないようです。
そこで本記事では、ホームページの編集を行いたいとお考えの企業の担当者に向けて、以下の内容を解説します。
読み進めれば、自社のホームページがどのように作成されたものなのかを理解でき、編集するための方法がわかるでしょう。ホームページを適切に編集することでマーケティングの効果を高め、オンラインでの集客や販売につなげられます。ぜひ最後までお読みください。
ホームページを作成する方法は、以下の3つに分類できます。まずは自社のホームページがどれに当てはまるのかを判断しましょう。
ほとんどのホームページの中身は、HTMLとCSSという言語を使って記述されています。W3Techsによれば、すべてのWebサイトのうち、HTMLが使われている割合は94.8%に達しています。なおHTMLとCSSは、それぞれ以下の略称です。
これらの言語が直接ファイルに書き込まれて、ホームページが作られている場合があります。その場合は、簡単にホームページの編集を行える「管理用ページ」が存在しません。HTML・CSSを使ってファイルを書き直さなければならないため、最も編集の難易度が高いといえます。
制作を依頼した業者から納品された際に、管理用ページを教えてもらっていない場合は、そのホームページはHTML・CSSで直接書かれている可能性が高いでしょう。
ホームページ作成ソフトウェアで作成されたホームページは、HTMLやCSSを使わなくても、ほとんどの操作が行えるように配慮されています。内部はHTML・CSSで記述されているにも関わらず、それらを意識しなくても直感的に編集が行えるのです。ホームページ作成ソフトウェアとしては、「Wix」や「ペライチ」が有名です。
ホームページ作成ソフトウェアを使用している場合は、業者から納品された際に、管理用ページが教えられているはずです。ログインすれば、どのホームページ作成ソフトウェアが使われているかを確認できます。
ホームページが専用CMS(Content Management System)で作成されている場合もあります。管理用ページからコンテンツの編集・修正・更新を行えるのが、CMSの特徴です。内部がHTML・CSSで記述されているホームページでも、それを意識せず簡単に操作できます。CMSの代表例は、世界で最も高いシェアを持つ「WordPress」です。
ホームページがCMSで作成されているのであれば、納品時に業者から管理用ページを教えられているはずです。どのCMSを使っているかは、管理用ページにログインすれば確認できます。
HTML・CSSで直接作られたホームページを編集する方法を、以下の3ステップで解説します。
ホームページの情報はサーバーに保管されているため、編集するにはサーバーにアクセスする必要があります。そして、アクセスの際に使われるのが「FTPソフト」です。
FTPは「File Transfer Protocol」の略称で、パソコンとサーバーで情報をやり取りするための通信規格を指します。FTPソフトとしては「FileZilla」が有名です。FTPソフトをパソコンにダウンロードして、起動させましょう。
サーバーにアクセスするには、ユーザー名やパスワードなどの情報が必要です。わからない場合は、ホームページを制作した業者に問い合わせて教えてもらう必要があります。サーバーにアクセスできたら、ホームページの編集したい箇所の情報が保存されているファイルを探し出しましょう。
該当するファイルをダウンロードして、パソコンで編集します。編集の際には、HTML・CSSを直接書き換えなければいけないため、専門知識が必要です。
ファイルの編集の際にミスをすると、ホームページの表示がおかしくなるなどの異常が起こる場合があります。編集する前にファイルのバックアップを取っておき、もし異常があったときには、いつでも最初の状態に戻せるように備えておくことが大切です。
編集が済んだファイルを、サーバーにアップロードします。再びFTPソフトを使い、該当ファイルがあった場所にアクセスします。
編集後のファイルで、該当ファイルを上書き保存しましょう。ホームページを確認して正常に反映されていれば、編集は完了です。
ホームページ作成ソフトウェアで編集する際には、管理用ページにログインして必要な操作をします。HTML・CSSを直接編集する必要がないため、初心者でも簡単に編集が可能です。
操作方法はソフトウェアによって異なりますが、できることには共通している部分が多いです。たとえば、「テンプレート」などと呼ばれるもので、ホームページ全体のデザインが決められています。デザインを大幅に変えたい場合は、「テンプレート」を別のものに変更するだけで、全体の配置や色合いが整えられたホームページができあがります。
ホームページ上の各ページは一覧で整理されているので、管理用ページから編集したいものを簡単に見つけられるでしょう。編集したいページにアクセスして、文字を入力したり、画像を追加したりできます。また、「新規追加」などのボタンをクリックするだけで、ページ自体を新たに増やすことも可能です。
CMSで作成されたホームページを編集する際は、管理用ページから操作を行います。ほとんどの操作はHTML・CSSを直接編集せずに行えるので、手軽に編集・修正・更新できます。
ホームページ全体のデザインは、「テーマ」や「テンプレート」などと呼ばれるもので決められています。ホームページを全体的に編集したい場合は、「テーマ」を別のものに変更するとよいでしょう。また、「プラグイン(拡張機能)」を使うことで、テーマでは設定できない、凝ったデザインも実現できます。
CMSでは、各ページが「タイトル」や「カテゴリ」の情報とともに整理されているため、編集したいページをすぐに探し出せるでしょう。文字や画像を使って、ページの内容は直感的に編集できますし、用意されたボタンを押すだけで新しいページの追加も簡単に行なえます。
ホームページ制作ソフトかCMSを利用すると、手軽にホームページを編集できるため、初心者におすすめです。手軽に編集できる理由として、以下の3つを順番に解説します。
ホームページ制作ソフトかCMSを使えば、HTML・CSSの知識がなくてもホームページを編集できます。プログラミング未経験でも、パソコンの基本的な操作ができる人であれば、あまり苦労せずに作業を進められるでしょう。
(ICT人材の不足)
ICT(情報通信技術)人材の不足を感じている企業にとって、専門知識を持たない人にホームページの編集を任せられることは、大きなメリットです。上図は、ICT人材が不足している企業の割合を調べた、総務省による調査の結果です。いずれの年においても、ICT人材が「足りていない」と回答した企業は50%を超えています。
現状でICT人材がホームページの編集を行っている場合、編集作業を別の社員に任せられれば、人材不足の緩和につながります。ホームページの編集作業が不要になることで、ICT人材は別の仕事ができるようになるからです。
FTPソフトを使わなくて済むことも、ホームページを手軽に編集するうえで大きなポイントです。HTML・CSSで書かれたファイルを直接編集するために、FTPソフトを新たに導入するとなれば、ダウンロードとインストールの手間がかかってしまいます。さらにインストール後には、FTPソフトの使い方を覚えなければなりません。
またFTPソフトを通じてサーバー上のファイルを編集すると、誤った操作をした際に大きな影響があります。ファイルを消してしまったり、間違って上書きしたりすることで、ホームページ自体が正常に表示されなくなるリスクがあるのです。
ホームページ制作ソフトかCMSを使えば、公開後の見た目を確認しながら編集できます。行った操作がどのように反映されるかがすぐにわかるので、初心者でも簡単に編集しやすいです。
HTML・CSSを使う場合は、ホームページの見た目がどうなるのか、書いている時点ではわかりません。たとえば、文字サイズを変更するコードを追加したとしても、その文字が大きく表示されるわけではないため、頭の中で想像しながら作業を進める必要があります。確認操作をすれば見た目をチェックできますが、その度に手間がかかってしまうのです。
初心者の方には、つねに見た目を確認しながら編集できる、ホームページ制作ソフトかCMSを使うことをおすすめします。
初心者でも手軽にホームページを編集できるツールを3つ紹介します。これからツールを選定する場合は、参考にしてください。
(HubSpot CMS)
<公式ホームページ>https://www.hubspot.jp/products/cms
<分類>CMS
<価格>月額料金
HubSpot CMSは、マーケティングで使えるさまざまな機能が盛り込まれたCMSです。一旦の構築には専門性が必要ですが、外部の制作会社に依頼を行い構築をしてもらえれば、マーケティング担当者はHTML/CSSなどを理解するICT人材の手を借りなくても、以下のような機能を活用できます。
「HubSpot CRMプラットフォーム」には、HubSpot CMSと組み合わせて使えるツールが用意されています。必要に応じて活用することで、カスタマージャーニー全体をカバーする、効果的なマーケティングを行えるでしょう。HubSpot CMSは、ホームページをマーケティング施策の一部として位置づけて運用したい企業に、とくにおすすめのツールです。
(Wix)
<公式ホームページ>https://ja.wix.com
<分類>ホームページ作成ソフトウェア
<価格>ホームページプラン月額料金
Wixを使えば、簡単な操作で本格的なホームページを作成できます。デザイナーが手掛けた800種類以上のホームページテンプレートが用意されており、業種や目的に応じて選べるのが特徴です。テンプレートを選んだ後は、少しの編集を加えるだけで、公開できるホームページが完成します。以下のような機能を、ホームページと組み合わせて使うことも可能です。
簡単な質問に答えるだけで、AIが最適なコンテンツを生成してくれるサービスも用意されています。Wixはできるだけ早くホームページを作って公開したい企業に、おすすめのツールです。
(ferret One)
<公式ホームページ>https://ferret-one.com
<分類>CMS
<価格>初期費用10万円、月額利用料10万円〜
ferret Oneは、BtoBマーケティングに特化したCMSです。単にホームページを作れるだけでなく、リード獲得から育成、受注獲得までの支援を受けられます。ferret Oneの主な特徴は以下の3点です。
ferret Oneを使えば、自社の状況・目標に合わせたサポートを受けられます。一般的なノウハウの提供だけでなく、具体的な施策の実行支援をしてもらえるので、成果につなげやすいでしょう。ferret Oneは、BtoBマーケティングを行っており、充実したサポートを受けたい企業におすすめのツールです。
ホームページを編集・修正・更新する方法は、どのように作成されたページなのかによって異なります。自社のホームページが以下の3つのうちどの分類にあてはまるのかを、まずは確認しましょう。
HTML・CSSで直接書かれたホームページは、初心者には編集が難しいため、バックアップを取りながら慎重に作業を進める必要があります。これからホームページを作成するのであれば、簡単に編集を行える、ホームページ作成ソフトウェアか専用CMSを利用するのがおすすめです。
オンラインでの集客や販売の効果を高めるため、ホームページを編集し、マーケティング施策を実行していきましょう。