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ハウスリストとは? BtoB企業のハウスリストの作り方と効果を最大化させる方法

皆さまは、「大福帳」というものをご存知でしょうか? 大福帳とは、商人が顧客と取引を行う際に、取引相手ごとに口座を設けその売上げや商品価格、数量などの取引状況を細かに記載した帳簿です。江戸時代から明治、大正に至るまで広く使われていた、今でいうところの「顧客台帳」です。

(出典:早稲田大学

「大」きな「福」を呼ぶ「帳」簿。その名の通り当時の商人にとって命の次に大切なものであるとされており、万が一火事が起きた際には、「何はなくとも大福帳だけは井戸に投げ込んで守れ」と言われていました。

今回紹介するのは、そんな大福帳の現代版、BtoB SaaS企業版とも言える「ハウスリスト」についてです。

現代のハウスリストの定義とは? どうやって作成すれば良いの? 効果を最大化する方法は? などの疑問に、どこよりも詳しく答えていきます。

ハウスリストとは?

ハウスリスト(House list)とは、企業が展示会やWebサイトなどの事業活動を通じて集めた、見込み客や既存顧客情報に関する「リスト」です。海外では「リテンションリスト(Retention List)」と呼ばれることもあり、見込み客や既存顧客の氏名、住所、電話番号やメールアドレスなどのコンタクト情報をまとめたリストのことを言います。

単なる会社名や連絡先だけでなく、見込み客であればアプローチ履歴や受注確度、また既存顧客であれば担当者や受注内容も記載されます。一度作成して終わりではなく、定期的に情報をアップデートし、最新の状態に保つことが必要です。

ハウスリストとホワイト(コールド)リストの違い

ハウスリストと似たものに、「ホワイトリスト」と呼ばれるものがあります。

ホワイトリスト(Whitelist)とは、もともとITセキュリティの世界における用語です。サイトやサーバーに危害を与える危険性のないIPアドレス・ドメインなどをあらかじめリストアップしておき、リストに存在しないアドレスやドメインからのアクセスを一切拒絶するというものです。「ブラックリスト」の反対、「大丈夫なリスト」とも言えます。

マーケティングにおいてのホワイトリストは、主に広告配信時などに設定され、配信先のリストから広告内容に適したアドレスのみをホワイトリストに含め、それ以外への配信を防ぐことで費用対効果(ROI)を高めるために使われます。

また同じく、マーケティング活動や営業キャンペーンを行う際に、もともとあった顧客リストからキャンペーンに即した(大丈夫な)顧客のみに絞ったターゲットリストのことを指すこともあります。

日本においては特に「インサイドセールス」「BDR」「ABM」といったワードとよく一緒に出てきます。当ブログのこちらの記事も参考にしてみてください。

ハウスリストとホットリストの違い

同じく似たものに、「ホットリスト」というものがあります。

マーケティングにおけるホットリスト(Hot list)は、主にマーケティングや営業においてコンバージョンや成約の確率が高い、優良顧客のリストのことをいいます。

もともとあった顧客リストから絞られたリスト、という点で先のホワイトリストとも似ていますが、ホットリストの多くは、過去のマーケティングや営業のアプローチの中で「ナーチャリング(育成)」や「クオリフィケーション(精査)」を通してスコアリングされた、自社の製品に高い興味を示していて購入に至る可能性が高い「ホットリード(Hot lead)」を指すことが多いです。

(出典:SiriusDecisions)

ホットリード、及びリードのクオリフィケーションについては当ブログのこちらの記事でも紹介していますので、参考にしてください。

ハウスリストの重要性

江戸商人たちが命の次に大切にしていた大福帳、その現代版であるハウスリストにおいてもその重要性は変わりません。では、なぜハウスリストがそんなにも重要なのでしょうか?

連絡先の情報が事前にわかっている

江戸商人が、今ある商品やお金を捨ててでもハウスリスト(大福帳)を守った理由のひとつは、ハウスリストには顧客(もしくは見込み顧客)の連絡先などの情報が記載されているからです。

ハウスリストには一番基本的な機能として、顧客の会社名やキーパーソンの氏名、メールアドレスといった基本的なコンタクト情報が記録されています。

当然ですが、いくらビジネスを起こす資金や売れる商品があっても、売る相手がいなければビジネスはできません。もっと言うと、買ってくれそうな会社があっても、的確なキーパーソンに話を通さなければ門前払いされてしまうことはビジネスではザラにあります。

ハウスリストには他にも、過去にどのような経緯で接点をもったのか、どのようなアプローチが刺さったのか、刺さらなかったのか、など顧客との関係値を詳細に示すデータも記録されます。そのため、顧客ごとの属性や興味関心に合わせたアプローチがとれるのです。

一定の関連性があるためコミュニケーションがとりやすい

先に紹介したホワイトリストは、広告やその他のマーケティング・営業キャンペーンなどに即したターゲットを、過去の接点の有無に関係なくリストアップしたものでした。

それに比べ、ハウスリストは基本的に過去に何かしらの接点を持った見込み顧客、もしくは既存顧客であることがほとんどです。

過去に接点をもっている、というのはコミュニケーションをとる上では存外影響力が大きいものです。

相手からしても、全く知らない会社から急に連絡がくるより「〇〇の展示会で話をしたあそこか」と印象が残っている方が、アプローチをする際に話を聞いてもらえたり、メールを開いてみてもらえたりするハードルが低くなることは想像に難くありません。

新規リード獲得の場合のようなコストがない

マーケティングであれば、コンタクト情報の取得のために常に広告にお金をかけ続けたり、営業であれば、担当部署に当たるまでにたらい回しにされたり、その度に何度も連絡を行ったり足を運んだり……など、新規のリードを獲得するにはどうしてもコストがかかってしまいがちです。

もちろん、ハウスリストの顧客も過去には同じようにコストがかかっている可能性はあります。しかし、ハウスリストを充実させていくことで、こうした「産みの苦しみ」を何度も繰り返し味わう必要がなくなり、過去のマーケティングコストの効果を最大化することにつながります。

新規の獲得よりも安定して成果を得られる

ハウスリストは、コンバージョン率や売上げなどの成果を安定して得ることにおいてもメリットがあります。

全くの新規顧客をコンバージョンさせるとなると、どうしてもその成功率は予測が立てづらく、結果も波ができてしまいがちです。

しかし、ハウスリストを用いて過去の接点もしくは取引履歴を参照すれば、その顧客の過去の事実をもとにあらかじめコンバージョン率や成約率に対してある程度の予測を立てられます。そのため、安定的に成果を得る、もしくはそのための施策を早い段階で打つことができます。

ハウスリストの作り方

このようにメリットが大きいハウスリストですが、どうやって作ればよいのでしょうか? ここでは、リストに記載する顧客情報の集め方を紹介していきます。

リストの購入

BtoB SaaS企業の場合、顧客の対象となるのは法人です。その法人情報については、リスト販売会社と呼ばれる、法人情報のリストを提供している会社から購入する、というのもひとつの手です。

リスト販売会社としては「Hirameki 7 営業リスト検索(旧 ソーシャル企業情報)」などが挙げられます。

(出典:Hirameki 7 営業リスト検索

また、ランドスケープ社のユーソナーなども有名で、帝国データバンクの企業情報売買も有名どころです。

リストを購入することで、自分たちでアプローチ先の企業をリサーチする手間が省け、無駄なコストを避け費用対効果の向上に期待ができます。

ただ、アプローチされる側の目線で考えると、どことも分からないところから自分のコンタクト情報を得られた、というのは不信感につながる危険性があるでしょう。特に、個人情報の取り扱いが年々厳しくなってきている昨今は、リストの購入元がメジャーかつ合法なものであるかについては注意深く確認する必要があります。

アウトバウンドによる方法

「アウトバウンド」とは、企業から顧客へアプローチする手法です。反対に、顧客から企業に問い合わせるような仕組みを構築する「インバウンド」という方法もあり、こちらについては後述します。

アウトバウンドの代表例としては、テレアポや飛び込み営業、またDMや広告など。他にはSNSや企業Webサイト上(会社概要ページやポータルサイト)からの情報収集もこれに当たります。

DMについてはもしかすると、時代遅れのイメージを持つ方もいるかもしれません。しかし、DMは現在でも大手企業で積極的に活用されています。例えば大手自動車メーカーの「BMW」は、個人宛てに電子メールと郵送物の2つの方法でDMを送付しています。

(出典:BMW Japan

DMは受け取った側が特別感を感じることもあり、現在でも有効なアプローチ方法のひとつといえるでしょう。

さらに現在主流になってきているのがオンライン広告です。ウェブ上で展開されるSNS広告や記事広告、リスティング広告などが該当します。SaaS企業であっても非SaaS企業であっても、現在多くの企業が利用している打ち手のひとつといえるでしょう。

オンライン広告は、従来の新聞や雑誌などのオフライン広告と違い、ユーザーの行動履歴を把握できるのが特徴です。そのため、広告を通じてどれぐらいコンバージョンにつながったのかなど、正確な費用対効果を知ることができます。

また、SNS広告であれば地域や年齢といった基本情報のほか、ユーザーの行動履歴をもとにしたターゲティングが可能です。つまり、自社製品のターゲットに合った見込み客にアプローチできるため、集められる顧客情報の精度も高くなります。

SNS広告のプラットフォームでも、特にBtoB企業と相性が良いとされているのはFacebookです。2022年時点でもSNSを活用するBtoBマーケターの85%はFacebookを利用しているというデータもあり、依然として多くのBtoBマーケターがFacebook広告の効果に期待を寄せていることがわかります。

(出典:KOMARKETING

オンライン広告については、当ブログのこちらの記事でも詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。

インバウンドによる収集

インバウンドによる収集では、顧客自らが企業に対して能動的にアプローチしたくなるような仕組みを構築し、問い合わせしてきた顧客のデータを蓄積します。具体的には、Webサイトやブログ、コンテンツダウンロード、展示会やセミナー、SNSなどによる集客でリストを増やしていく手法です。

特にブログは比較的コストをかけずに運用開始が可能です。作成した記事がネット上で上位表示されれば、それだけ多くの流入数の獲得につながります。記事を上位表示させることだけにとらわれず、記事を読んで興味・関心を持ってくれたリード向けに、ホワイトペーパーのダウンロードなどの出口(コンバージョン)を設けるのも手です。リードのより詳細なコンタクト情報を獲得できます。

またセミナーやオンラインウェビナーの開催も有効な一案です。米HubSpot社によると、米オンラインミーティングのプラットフォームのひとつであるON24では、2020年4月単体で1万9292回(1日あたり約640回)も開催されたとされ、ウェビナーの注目度が計り知れます。

(出典:『ON24 Webinar Benchmarks Report 2019』)

さらにON24による2019年のリサーチでは、利用者のマーケターのうち76%がウェビナーによって新規見込み客の獲得に成功、75%がブランドリーチに成功、49%がターゲット企業へのコンタクトに成功していると発表されており、新規見込み客獲得におけるウェビナーの効果には高い期待が持てるでしょう。

さらに、インバウンドにおいてもSNSの効果は見逃せません。

(出典:Hootsuite

Hootsuiteでは、インターネットユーザーの約4人に1人(27.6%)が新しく企業やブランドを認知したきっかけとして、SNS上の広告を挙げています。特筆すべきは、SNSの数値が企業やプロダクトのWebサイト訪問を上回っている点です。

このデータ単体で判断すると、企業サイトのコンテンツを充実させるより、SNSを活用した方がブランド認知の期待値が高くなるのでは? とも取れます。もちろん一概には言えませんが、インバウンドの手法としてSNSに注目していなかった企業も、今後自社Webサイトと同等もしくはそれ以上にSNS施策を重要視すべき理由のひとつにはなりそうです。

ハウスリストの効果を最大化させるためには

ハウスリストを集めるだけでなく、そのポテンシャルを最大限に引き出すにはどうしたらよいのでしょうか? ここでは、集めたリストを活用しその効果を最大化する方法について紹介していきます。

ハウスリストを活用する目的を明確にする

ハウスリストの運用効果を最大化させるためにまず大切となるのが、ハウスリストの活用目的を明確化することです。

既存のリストから商談数を上げていきたい、新規獲得コストを抑えながら売上げを伸ばしていきたい、など……。自社がどのような成果を上げるためにハウスリストが必要なのか、ハウスリストを充実させることがなぜその成果を上げることにつながるのかをチームや部署、ひいては会社全体の共通認識としてもっておく事が大切です。

メンバーひとりひとりがハウスリストの可能性と、期待できる効果に対して理解し納得していることで、より積極的にリストデータを集める動きにつながります。さらに集めたデータを積極的に活用していくことにもつながるでしょう。

セグメンテーションを行う

セグメンテーション(Segmentation)は、マーケティングや営業キャンペーンを行う際に、市場や顧客を属性ごとに区分し、対象となるターゲット層を明確に設定するために行われます。

(出典:Tutor2u

マーケティングや営業の戦略を練る上では、初期にハウスリストのセグメンテーションを行うことで、各セグメントの顧客ニーズを細分化できます。それに合わせて的を得た戦略を練ることができるほか、自社が本当に優先して注力すべきターゲットを特定することにもつながります。

BtoBにおける顧客のセグメンテーションの切り口は、以下の5種類が代表的です。

  1. デモグラフィックス(Demographics):人口統計的属性。性別、年齢、役職など。
  2. サイコグラフィックス(Psychograhics):心理的属性。性格、価値観、目標など。
  3. ジオグラフィックス(Geographics):地理的属性。会社の住所、国や文化など。
  4. ビヘイビオラル(Begabioral):行動的属性。顧客の購買行動やエンゲージメント。
  5. ファーモグラフィックス(Firmographics):企業統計的属性。企業規模や業界など。

セグメンテーションについて、詳しくはこちらの記事を読んでいただくとより理解が深まります。

また、あわせて「ペルソナ」の設定をしておくとよりターゲット像が明確になります。

ペルソナとは、ターゲットとなるユーザー代表の一人を、詳細に記述したもの。「20代の独身男性」「趣味は旅行」といった「群」ではなく、特定の一人にまで人物像を絞っていきます。ターゲットを詳細にすると、思考や行動がイメージしやすくなり、見込み客が抱えている問題点などを解決するようなアプローチも可能となります。

ペルソナについてはこちらの記事でも詳しく解説していますのでぜひご一読ください。

顧客セグメンテーションとペルソナの2つを併用することで、自社がどのような顧客にマーケティング施策を注力すべきか、また顧客の関心を引いた後、どのような顧客の要望やニーズに応えるのがベストなのか、など具体的なイメージを描きやすくなります。そのほかにも、この後説明するカスタマージャーニーにつなげて、より細やかな戦略を練れるでしょう。

カスタマージャーニーに沿って区分を作る

カスタマージャーニーとは、ペルソナの行動や思考、感情といった動きを認知から購買に至るまで時系列で見える化したものです。

見込み客が必要としている情報を「認知」から「購買」に至るまで明確化することで、どういったアプローチを行えばよいか、把握する際に役立ちます。

製品やサービスによって、購買までのプロセスを何段階にするかは異なります。ただ、既存顧客や見込み客へのインタビューなどをもとに、以下の要素を言語化していくのが一般的です。

  • 状況:見込み客が各段階で置かれている状況
  • マインド:購買プロセスの各段階における、見込み客の心理
  • 情報ニーズ:見込み客が知りたい情報のニーズ
  • 行動:必要な情報を得るために、見込み客がどういう行動を取るのか
  • コンテンツ:各段階の情報ニーズに答えられるコンテンツ
  • 媒体・フォーマット:各情報を伝達する手段

上記はあくまでも一例ですので、各企業が提供する製品やサービスに合わせてカスタマージャーニーもカスタマイズしていく必要があるでしょう。

ハウスリストのなかにもさまざまな検討段階の顧客がいます。設定した検討段階のうち、彼らが今どの段階にいるのかを明確にすることが重要です。彼らの現在地を正確に把握することで、次のステップでどのようなコンテンツの提供が必要かなど、詳細なアプローチを検討できます。

コンテンツの準備を行う

ハウスリスト内の顧客のセグメンテーション、ペルソナ作成、さらにカスタマージャーニーの作成が終わったら、次のステップでは実際にそれらの顧客へ提供するコンテンツを作成していきます。

コンテンツの準備を行う上で重要となってくる切り口が、前項で紹介したカスタマージャーニーのどの段階にいるかということです。どの段階にいる顧客に向けて提供するかによって、顧客がコンテンツに求めるものが変わってくるからです。

たとえば上のペルソナ(田中さん)を例にしてみましょう。

田中さんがスロージューサーの比較検討段階にいるのであれば、自社製品と競合他社の製品を比較するブログ記事を提供するのは効果が高そうです。

しかしそれより以前の段階にいる場合には、田中さんはスロージューサーが何かもわからない状態です。そんな状態で詳細なスペック比較情報を見せられたら、理解ができず読む気が失せてしまうかもしれません。

購入検討段階にいて買うとすれば自社製品、あとは購入の最後の一押しが欲しい状態だったら、いたずらに他社製品の情報を見せてはまた迷ってしまうかもしれません。それならばと全部の段階を網羅する情報をひとつの記事に詰め込んでは……無駄に長く内容の薄いコンテンツとなってしまいます。

コンテンツの作成をする上で大切となるのは、それぞれの段階で顧客が必要とするであろう情報を、それぞれの段階の動線(上の表の媒体・フォーマットの欄)にしっかりと配置することです。そうすることで顧客を満足させることができ、次に紹介する行動訴求が行いやすくなります。

リードの育成や営業アプローチで必要な情報を取り決める

前項は顧客目線で顧客が満足するコンテンツ作成に大切なポイントを紹介しましたが、ここでは企業側の目線で考えてみましょう。

企業にとってここで一番重要なこと、つまりコンテンツを作成する上での最大の目的は、後に営業担当者がアプローチを行う際に必要なリードの情報は何かを明確化し、それらが確実に収集できるようにコンテンツを設計することです。

(出典:Sales Odyssey

たとえば、先ほどの比較検討段階にいる田中さんの例。自社製品と競合製品の比較の記事を読み、「なるほど、A社製品のメリットは〇〇だけど代わりに□□はB社製品の方がいいのか……。うん、役に立ったな。」と記事に満足してくれるかもしれません。ただ、それだけでは企業側は田中さんについて何の情報も得ることができませんし、ハウスリストには田中さんの氏名すら記入されません。

当然ですが、いくら敏腕の営業マンでも、名前も連絡先もわからない相手にアプローチはかけられません。コンテンツをオフラインで提供するか、オンラインで提供するかにもよりますが、獲得したい情報に合わせてそれが確実に収集できる動線をコンテンツ内に含めることが大切です。

たとえばオンラインコンテンツでは「CTA(Call to action)」を設置して、資料請求や定期購読を促しそのための個人情報入力フォームへ誘導したり、展示会やセミナーなどのオフラインコンテンツであれば、名刺交換を行ったりアンケートの記入を促したりなどが考えられます。

また、ここでも顧客がカスタマージャーニーのどの段階にいるかが重要となってきます。顧客に刺さる行動訴求が変わってくるからです。

たとえば、先に紹介した資料請求や定期購読のCTAは、田中さんが比較検討段階や情報収集段階にいる場合の行動訴求としては適切かもしれません。しかし、認知段階や購入検討段階にいた場合にはどうでしょうか?

ついさっき自社ブランドを認知したばかりの田中さんは、急いで資料請求を勧められても尻込んでしまうかもしれません。反対に、もうあらかた情報収集が完了していて購入の一押しが欲しい田中さんは、今さら製品情報をもらうよりは期間限定の値下げキャンペーンと称した方が個人情報フォームを記入してくれるかもしれません。

MAやCRMなどで情報の管理を徹底する

顧客を満足させるコンテンツを作成し、適切な行動訴求でリードの情報を収集できたら、今度はそれらのデータをしっかりと管理しなければいけません。

リードの情報管理というと、入口としてExcelやGoogleスプレッドシートがよく利用されます。ただ、これらのソフトですと情報管理能力に限界があるのが欠点。複雑なマクロを組まなければいけなかったり、連携不能なままいたずらにファイルが増えていったりなど、複雑化しがちです。

ハウスリストの管理にはMAツールやCRMツール、SFAツールがおすすめです。最近では安価なものや無料で使えるものがあり、各ツール同士の連携も容易になってきています。メール機能が搭載されたものもあるため、システム内でリスト管理とアクションまで完結できます。

以下にそれぞれの説明と有名なツールについて紹介します。

MA(マーケティングオートメーション)ツール

MAツールはその名の通り、マーケティングにおけるプロセスを自動化し支援してくれるツールです。リードの獲得から育成、評価や選別を経て営業部門へ受け渡すまでの一連の活動を効率化し、商談獲得数の最大化に強みを持ちます。

Marketo

Marketo社が開発したツールで、リードのナーチャリング(育成)とスコアリングに特化したツールです。

Marketing Hub

HubSpot社が提供するMAツールです。多機能複雑化するMAツールが多い中、「使いやすさ」に重点を置いています。無料版でも多くの機能にアクセスできるのもポイントです。

Marketing Cloud Account Engagement (旧Pardot)

Salesforce.com社が開発元のPardot社を買収し、同社のラインナップに加わりました。同社のSales Cloudとの連携がしやすいのがポイントです。

CRM(顧客管理)・SFA(営業支援)ツール

CRMツール・SFAツールは顧客情報をデータで管理し、営業プロセスの中で活用するのに役立ちます。MAツールと同じく多くのツールが提供されていますが、中でも有名な2つを紹介いたします。

Sales Cloud

Salesforce.com社が提供する、世界シェアNo.1のCRM・SFAツールです。リードや顧客のコンタクト管理、商談の管理、売上げ予測など、機能が充実しています。

HubSpot CRM

HubSpot社が提供する「使いやすいCRM」に重点をおいたCRMツールです。直感的で見やすいUI、営業パイプライン全体の可視化などが特徴。また、最大100万件のコンタクト管理が無料で行えるのも大きなポイントです。

まとめ

外部環境に左右されず、安定した収益基盤を築くことにつながるハウスリスト。すでに自社で保有している顧客情報を整理するだけではありません。リスト販売会社から購入したり、アウトバウンド・インバウンドといったそれぞれの方法でアプローチしたりして、情報を収集していきましょう。

なお、ハウスリストに記載してある見込み客に、やみくもにアプローチするのは非効率です。そのため自社のターゲットに合致する見込み客へと区分することはもちろん、カスタマージャーニーをもとに顧客のステータスも整理します。そして優先順位をつけた上で、ハウスリスト内の顧客にアプローチしていきましょう。