SEO対策を駆使してWebサイトやコンテンツをGoogle検索上位に表示させ、見込み客の獲得やセールスへの橋渡しを実現したいと考えているのであれば、「ドメインパワー」への理解が不可欠です。
必要なキーワードを抽出し、トピッククラスター式にコンテンツを用意するだけでは高いSEO対策効果は期待できません。ドメインパワーを考慮したコンテンツ制作を行なってこそ、より戦略的なSEO対策を実施でき、デジタルマーケティングの成果を高めてくれます。
本記事でお伝えするのはドメインパワーとは何か、なぜ大切なのか、調査方法は何か、そして、ドメインパワーを上げるための方法とは。についてです。SEO対策では決して軽視してはいけない指標なので、この機会にドメインパワーの知識を深めておきましょう。
Webサイトごとに割り当てられた「◯◯.com」や「◯◯.co.jp」の部分をドメインと呼びます。ドメインとはいわば「Webサイトのアドレス(住所)」のようなものです。インターネットという広大な土地の中には、無数のWebサイトが存在します。各Webサイトを識別するためのアドレスがドメインであり、世界には同じドメインが1つとして存在しません。
ドメインパワーとは「1つ1つのドメインの強さ」です。要するに「Webサイトそのものが、Googleからどれくらい高い評価を受けているか?」の指標になります。
Googleの品質評価ガイドラインである『General Guidelines』ではドメインパワーに関する言及はないものの、Webサイトの専門性、良質な被リンクの数、ドメインの運用歴などを指標としているのは明らかであり、ドメインパワーは確かに存在します。
Googleの「品質評価ガイドライン: E-E-A-T(Experience、 Expertise、 Authoritativeness、 Trustworthiness)」は、ウェブサイトの品質を評価するための基準です。
これは、ウェブサイトが提供する情報が、Experience(経験・体験)に基づいたものかどうか、専門性(Expertise)はどうか、その情報が提供される組織や個人の権威性(Authoritativeness)、そしてその情報の信頼性(Trustworthiness)を評価するものです。
コンテンツ制作者の「経験」を重視しましょう。特定のトピックに詳しい人が作ったコンテンツは、読者の信頼を得やすく目的を達成しやすいと言えます。例えば、「製品を使った経験を持つ人によるレビュー」は「経験なしのレビュー」より読者のニーズを満たします。
コンテンツ制作者が持っている知識・スキルがトピックに対して十分なレベルに達していることも重要です。例えば、「電気工事士による、家庭用の電気配線アドバイス」は「電気知識なしDIY愛好者のアドバイス」より信頼・支持を得やすいと言えるでしょう。
コンテンツ制作者や、Webサイトそのものが、特定トピックの信頼できる情報源としてどれほど知られているかが大切です。例えば、パスポート取得に関する自治体からの公式説明や、小売店が公式サイトで自ら発信するセール情報などは、Webサイトが権威性を持つ信頼源となります。
これはE-E-A-Tの中でも最も重要で、経験、専門性、権威性を持っていても、信頼に値しなければ評価は低くなります。
例えば、「YMYL(健康、安全、経済的安定、社会福祉に影響を与えるトピック)」ページは、正確さが求められます。
極端な例ではありますが、犯罪や自傷行為の実行手順を詳細に説明するようなページがあったとしたら、それは社会的危害があるため「信頼に値する」という評価は得られないでしょう。
[参考] General Guidelines December 15, 2022(p11,p26)
一方、ドメインパワーは、WebサイトそのものがGoogleからどれだけ高い評価を受けているかを示す指標です。これは、サイトのSEO(検索エンジン最適化)パフォーマンス、バックリンクの質と量、コンテンツの質など、さまざまな要素に基づいています。
「E-E-A-T」と「ドメインパワー」は互いに関連していると言えます。
なぜなら、「E-E-A-T」で高評価のWebサイトは、その経験・体験、専門性、権威性、信頼性によって、Googleから高い評価を受ける可能性が高いからです。その結果、そのWebサイトのドメインパワーも高くなる可能性があります。逆に、「E‐E-A-T」の評価が低いウェブサイトは、Googleからの評価が低く、ドメインパワーも低くなる可能性があります。
したがって、Webサイトの品質を向上させ、Googleからの評価を高めるためには、「E‐E-A-T」を重視しながらコンテンツ作成・Webサイト運営に臨むことが重要です。
[参考]品質評価ガイドラインの最新情報: E-A-T に Experience の E を追加 | Google 検索セントラル ブログ
SEOにおいてドメインパワーの重要性は、「Wikipedia」を見れば明らかです。
多くのリンクを集め高いドメインパワーを持つWikipediaは、新コンテンツが素早くGoogleに登録され、上位表示されやすい状態を保っています。これは強いドメインパワーのサイトが頻繁にクロールされ、素早くインデックス登録(Googleがページを認識し、その情報をデータベースに保存すること)されるためです。
自社サイトにおいてもドメインパワーは考慮すべきだと言えます。ドメインパワー強化やページ単位でのロングテールキーワード戦略などが必要です。
SEOはキーワードや文字数に注目が集まりがちですが、ドメインパワーも意識することで、効果的なSEO対策と競争優位性の向上が可能です。
ただし、低いドメインオーソリティを持つサイトでも、適切なSEO戦略と高品質なコンテンツを持っていれば、ページ単位では検索結果で上位にランク付けされるケースも見受けられます。
ドメインオーソリティは重要な指標であることは確かですが、それが必ずしもGoogleの検索結果のランキングに直接的な影響を与えるわけではないことが示唆されている、とも理解しておくとよいでしょう。
ドメインパワーはサイト全体に影響します。これはサイトの信頼性・権威を示すためで、各ページのコンテンツに反映されます。
高品質コンテンツを提供し、信頼性の高いサイトからリンクされることでドメインパワーは上がります。これにより、サイト全体が検索エンジンから高評価を受けやすくなるのです。
[参考]
What Is Domain Authority In SEO? - Digital Uncut
What Domain Authority Is (and Isn't), and How to Increase It
Why domain authority is so important for successful SEO
What Is Domain Authority & Why Does It Matter? | IMPACT
Googleは「優れた内容のサイト」を推奨し、高く評価しています。優れたコンテンツをユーザーに提供できなければ、Google検索の価値が失われてしまうからです。魅力的なコンテンツを持つサイトは、Googleのクローラーによって頻繁に巡回され、インデックス(作成したWebページの情報が検索エンジンのデータベースに登録されること)への認識が早まります。
他サイトからのリンク増加は、あなたのサイトが「豊富な知識があって、素晴らしい」サイトであると認識される指標です。信頼できる他サイトからの参照数が多ければ多いほど、あなたのサイトも「信頼性の高いサイト」と評価されやすくなり、ドメインパワーが高まり、インデックス登録も早まります。
[参考]
Crawl Frequency: What Is Crawl Frequency?
SEO対策でドメインパワーが重要と理解しても、実際どうやってドメインパワーを計測すればよいのでしょうか?
以前はGoogleが定める「サイトパワー」と呼ばれる指標を検索エンジンで確認できたのですが、今では停止されています。単純に被リンクや含有キーワードの多さを重視した指標だったので、ブラックハットSEOを利用したWebサイトのパワーが自然と高い傾向にあったからです。
今は、自社や他社のドメインパワーを調べるために以下のようなツールを活用するのがおすすめです。
Moz(モズ)は世界的に有名なSEOツールベンダーであり、いくつか無料のSEOツールを提供しています。そのうちの「Link Explorer(リンク・エクスプローラー)」では、各サイトのドメインパワーを計測可能です。それでは、使い方をご紹介します。
まず、Link Explorerのトップページにアクセスし、ドメインパワーを調査したいURLを入力して「Get free link data」をクリックしてください(今回はHubSpotブログのURLを入力)。
すると、以下のようにメールアドレスやパスワード、職業などを入力するポップアップが表示されます。全て入力し、「I agree to the Moz~」と「私はロボットではありません」の両方にチェックを入れ「Create an account」をクリックしてください。
Mozからアカウントをアクティベートするためのメッセージが、登録したメールアドレス宛に届きます。メッセージを開封して「Activate Your Account」をクリックしてください。これで準備は完了です。
最初に入力したURLに関する分析データが早速表示されます。各種データのうち、ドメインパワーに当たるのは「Domain Authority」と表示されている部分です。ここの数値が1~100で表示され、100に近いほどドメインパワーが強いことになります。
自社サイトと他社サイトを比較した際に、Domain Authorityが自社サイトの方が高ければ他社サイトのコンテンツよりもGoogle検索で上位表示される可能性が高い、ということになります。無料ツールで表示できるのは極一部のデータです。Moz Proにアップグレードするとコンテンツごとの検索ランクチェックや、WebサイトのSEO的問題を発見してくれる独自のクローラーなども利用可能です。各プランの価格と一部機能の比較表は以下の通り。
年間プランは月間プランよりも20%お得に利用できるので、Moz Proを導入したい場合は年間プランがおすすめです。
続いてご紹介するのは、同じくMozが提供する「MozBar(モズバー)」というドメインパワー計測ツールです。上記のLink Explorerをかなり簡易的にしたツールとお考えください。
実際、ツールというよりChromeブラウザに導入可能なプラグイン(拡張機能)であり、純粋にドメインパワーだけを計測したい場合はMozBarの方が簡単ですし、作業も早いです。ちなみに、MozBarもMozの無料アカウントを開設する必要があるので、前述の手順にて作成しておきましょう。
では使い方をご紹介します。まずはChrome ストアのMozBarページにアクセスし「Chromeに追加」をクリックしてください。
ポップアップが表示されるので「拡張機能を追加」をクリックしましょう。
画面右上の「拡張機能設定(パズルマーク)」をクリックすると、MozBarの横にピンマークがあるのでクリックし、ブラウザのツールバーにMozBarがピン留めされるようにしましょう。アイコンがグレーなら機能OFF、ブルーなら機能ONの状態です。
アイコンをクリックするとON/OFFを切り替えられます。MozBarをONにすると、次のようなツールバーが表示されるようになります。
デフォルトではUS版のGoogleが調査対象になっているので設定を変更しましょう。「Google US (non-personalized)」の部分をクリックし、表示されたメニューから「+Add New Profile」をクリックしてください。
すると設定画面が表示されるので、「United States」と表示されている部分を「Japan」に変更し、「Name」を「Google JP (non-personalized)」に変更したら「Create Profile」をクリックしてください(Nameは任意の名称でも問題ありません)。
これで設定は完了です。「Google US (non-personalized)」をクリックすると表示されるメニューの中に新しく作成したプロファイル「Google JP (non-personalized)」が追加されているのでクリックしてください。すると次のように、Googleの検索結果ごとに「PA」と「DA」という指標が表示されます(ここでは「インバウンドマーケティングとは」と検索しています)。
DAと表示されているのがDomain Authority、つまりドメインパワーです。PAと表示されている部分は「Page Authority」といって、いわば「コンテンツごとの強さ」です。DAと同じく1~100の数値で表示されますが、50を超えることは滅多にありません。
もしもPAが30以上あればそれなりに強力なコンテンツなので、自社コンテンツを上位表示するにはより多くの情報を網羅したコンテンツや、よりユーザーに有益なコンテンツを作成する必要があります。DAが近いかどうかも重視してください。
MozBarはGoogleの検索結果だけでなく、アクセスした各ページ上でもPAとDAを表示してくれます。
ページごとに確認するとPAとDAに加えて「Spam Score」が表示されます。1~30%なら低い、31~60%なら中程度、61~100%なら高いと判断されます。Spam Scoreが高いほどSEO対策では不利になる可能性があるので、企業Webサイトなら5%以内を目指しましょう。
続いてご紹介するのは「ahrefs」というSEOツールです。残念ながら無料ツールは提供されていないので、有料ツールを契約するか7日間のトライアルを利用する他ありません。ちなみに各プランの価格と比較表は次の通りです。
ちなみに7日間のトライアルは無料ではなく、7ドル(約770円)かかるので注意してください。ahrefsでドメインパワーをチェックするには「サイトエクスプローラー」という機能でデータを開き、「DR(ドメインレーティング)」という指標を確認します。数値は1~100で表示され、高いほどドメインパワーがあるということです。
この他の機能としては、SNSで人気の高いコンテンツを素早く検索できる「コンテンツエクスプローラー」や、キーワードごとの検索ボリュームや上位表示難易度を調査できる「キーワードエクスプローラー」などがあります。
<コンテンツエクスプローラー >
<キーワードエクスプローラー >
ちなみにahrefsは、株式会社フルスピードがオフィシャルパートナーとして販売をサポートしていますが、サービス提供自体はAhrefs社が行っています。サポート対応も英語で行われるので、その点に注意してください。
最後にご紹介するのは「Majestic」という、ウェブ上のリンクを分析するためのSEOツールです。以下にその詳細を示します。
(出典:Majestic.com )
Majesticの料金プランは、Lite(月額49.99ドル)、Pro(月額99.99ドル)、API(月額399.99ドル)の3つです。機能と利用制限は、各プランで異なります。
(出典:プランと料金 - Majestic )
Majesticを使用するには、まずウェブサイトのURLを検索ボックスに入力します。
その後、Majesticはそのウェブサイトのリンクプロファイルを分析し、詳細なレポートを提供します。
Majesticのレポートは、リンクの詳細、リンク元のドメイン、リンクの品質を視覚的に表示。また、リンクの品質を評価するためのTrust FlowとCitation Flowのスコアも表示します。
Majesticにおいてドメインパワーを評価する指標は主に「Trust Flow(トラストフロー)」と「Citation Flow(サイテーションフロー)」の2つです。
「Trust Flow」は、リンク元のWebサイトの信頼性を測定する指標で、約1000にもおよぶカテゴリで最も信頼されているWebサイトへの近接度を測定します。最低料金プランの加入者も含め、すべてのウェブサイトで全員が利用できます。
一方「Citation Flow」は、Webサイトへのリンクの数を測定する指標です。これらのスコアが高いほど、ドメインパワーは高いとされます。
ドメインパワーの重要性と計測方法を理解できたら、次はその強化方法です。具体的には5つのステップがあります。一つ一つ丁寧に実践すれば、ドメインパワーを強化することが可能です。
ドメインパワー強化には、質の高い被リンク獲得が重要です。SEOツールを提供している「Ahrefs」の調査によれば66.31%のWebページは被リンクが0で、オーガニックトラフィックが得られていません。
そこで、被リンク獲得を強化する方法を提案します。
まず、あなたのサイトにリンクしているサイトを調査し、彼らがどのようなコンテンツを好むかを理解しましょう。それに基づき、同タイプのコンテンツを増やして被リンク増加を図ることが可能です。
そもそも、他媒体から被リンクを獲得するためには、自社のコンテンツが良質なコンテンツであることが大前提です。ここで言う「良質さ」とは、根拠となるデータを示していたり、参照元を明らかにしつつ論じるなど、情報の根拠を明確にすることなどが挙げられます。あるいは、専門家などが執筆した権威あるコンテンツ(E-E-A-T)の観点も重要だと言えるでしょう。
[参考]
Domain Authority: What It Is and How Can You Boost It (5 Ways)
How to Get Backlinks (15 Quick and Simple Strategies)
ドメインパワー強化の2つ目の方法は、他サイトからリンクされるような有益なコンテンツを作ることです。役立つコンテンツは人々に共有され、権威あるサイトからの被リンクも増え、ドメインパワーが維持されます。人気の高いページから始めて、反響の大きいコンテンツを分析し、それに基づいた新コンテンツを制作していきましょう。
記事の「量」もまた、重要な要素となります。多くの記事を公開することで、ユーザーが求める情報を幅広く提供することができ、あなたのサイトがユーザーの目に留まる機会も増えます。
一方、記事の文字数については、適切なバランスが求められます。ユーザーが検索してアクセスした際、短すぎる内容では信頼を損なう恐れがあります。しかし、不必要に長い文章も効果的ではありません。ユーザーが何を知りたいのか、どのような情報が役立つのかを考慮し、それに合わせた適切な文章量を心掛けることが大切です。
[参考]
Domain Authority: What It Is and How Can You Boost It (5 Ways)
Googleからの評価を上げるには、Webサイトやコンテンツの「Updateability(更新性)」も大切です。頻繁に更新されるサイトは評価が高く、これがドメインパワー強化につながります。よって、更新頻度の向上もドメインパワー強化の重要な手段です。
頻繁に更新されるから「Googleからの評価が上がる」という観点だけでなく、検索ユーザーのニーズも考慮するとよいでしょう。
検索ユーザーの立場を考えると、調べた内容は、できるだけ最新の情報を知りたいはずです(例:ニュースや時事的な話題、政治、法改正など)。この観点からGoogleは、ユーザーに向けて検索結果を提示する際に、最新の情報を盛り込んだコンテンツを、より「検索者にとって価値あるコンテンツ」として取り扱います。
よって、コンテンツの「Updateability(更新性)」を担保することは、ユーザー視点で喜ばれ、その結果としてGoogleからの評価も自ずと上昇していくと言えるでしょう。
SEOでは、コンテンツだけでなく、Webサイト構造も重要です。この「SEOに強い」構造がドメインパワー強化につながります。SEOのアーキテクチャを強化するための具体的な策として、以下の点を考慮することが重要です。
アクセス数が多いWebサイトはドメインパワーが強まります。アクセスを増やすには、ユーザーにとって利益になるコンテンツ作りやSNSの活用、オウンドメディアの運営やコンテンツマーケティングを丁寧に実施し続けましょう。
ただし、サイトコンセプトに合わないキーワードでのコンテンツ作りは避けてください。これが専門性や評価を下げ、ドメインパワーの向上を阻害します。
ドメインパワー向上は一夜にしてではなく、被リンク確立や良質なコンテンツ作成、そして評価まで時間がかかります。結果が現れるまでに数ヶ月〜1年以上必要なこともあります。よって、サイト運用は長期的な視野で、結果を待つ忍耐強さも必要です。
長期的に継続してサイトやメディアを運用していく取り組みは、ユーザーの信頼を獲得するうえでも重要だと言えます。例えばユーザーが検索をしている中で、以下2つの状況に遭遇したとしましょう。
両者を比較してみれば、圧倒的に後者のほうがユーザーの信頼を獲得しやすいと言えるでしょう。
自社事業ドメインに関わる多彩なコンテンツを長期的に発信していくことで、結果的にユーザーエクスペリエンスを高め、その結果として、自社に対する関心やエンゲージメントも高まっていきます。
「サイト・メディアの運用期間を長くすること」を目標に据えるのではなく「ユーザー、ひいては将来の顧客育成・獲得を目的として、長期で取り組みに臨む」という視点が不可欠です。
[参考]
7 Practical Steps to Increase Your Website's Domain Authority
How long does it take to increase Domain Authority - The Side Gig Longlist
以下は、ドメインパワーを上げる際に気を付けるべき4つのポイントです。
Googleペナルティは、Googleが提供する「Google検索の基本事項」に反した場合に適用される罰則のことを指します。ペナルティの影響を受けると、特定のページやWebサイト全体が検索結果から除外される場合も。
Googleは常に、ユーザーに有益な情報を上位表示するためのアルゴリズムを更新しています。しかし、このアルゴリズムを悪用してトラフィックを増やそうとする者もいます。
このような背景から、Googleはコンテンツの品質の基準をガイドラインとして設定し、これを遵守しないWebページやサイトに対してペナルティを適用する仕組みを持っているのです。
Googleペナルティを避けるためには、例えば以下のような点に注意が必要です。
(例)
- 意味のないキーワードだけの文章
- 人のチェックなしに自動翻訳した文章
- ユーザーの利益を考えずに自動で作った文章
- 自動的に言葉を変えたり難しくしたりした文章
- 他のサイトの内容を許可なくコピーした文章
- 複数のページの内容を新しい価値を加えずに組み合わせたもの
アフィリエイトページには、商品のリンクが含まれていますが、内容が薄いものも多い傾向があります。これは、商品の説明やレビューがオリジナルではなく、他のサイトからそのままコピーされたもので、独自の情報や価値が加えられていないためです。
同じ内容や似たような内容が多くのサイトで繰り返されると、ユーザーにとっては役に立たない情報となり、検索結果の質が低下します。
良質なアフィリエイトサイトは、独自のレビュー、商品の比較、価格情報など、ユーザーにとって有益な情報を提供しています。このようなポイントを押さえることで、サイトはユーザーに価値を提供し、信頼性を高めることができます。
[参考元]
How to Protect Your Site From Google Penalties
低品質なコンテンツの量産を避け、ユーザーに価値を提供することが重要です。例えば、以下のような点に留意しましょう。
(例)
- 特定の地域や都市名を使ったページやドメインを複数作成し、それらから一つのページへユーザーを導く。「大阪 貸会議室」「東京 貸会議室」など都道府県名だけを入れ替えて特定キーワードでページを大量生成するなど。これらのページは、ユーザーにとっては混乱を招くことが多く、検索エンジンからの評価も低くなる可能性があります。
[参考元]
ページ エクスペリエンスと Google 検索結果への影響 | Google 検索セントラル | ドキュメント | Google for Developers
サイトの表示速度向上は、ユーザー体験とSEOにとって重要です。表示遅延は離脱率とランキング低下を招きます。具体的な対策として、例えば以下の項目が挙げられます。
[参考]How to evaluate and improve page speed - Moz
質の低い被リンクはSEO評価を下げます。リンクスパムとは、Googleの検索結果の順位を不正に操作するためのリンクのことです。Googleはウェブページの関連性を判断する際にリンクを大切にしていますが、不正な方法でリンクを増やす行為は禁止されています。
(具体的なリンクスパムの例)
- 複数のサイト間で過度にリンクを貼り合う
- 自動的に大量のリンクを生成するツールを使用する
- 他のサイトのコンテンツを無断でリンクする
- 広告や記事内に不自然なリンクを埋め込む
- 低品質なディレクトリサイト(たくさんのWebサイトを集めてカテゴリごとに分類したサイトのこと)やブックマークサイトからのリンク
- ウィジェットやサイトのフッターに大量のリンクを埋め込む
もし、あなたのサイトが他サイトから無断で大量にリンクされて困っている、といった場合には、対処方法として次の手順があります。
[参考]
How to Boost Domain Authority: Checking and Improving This Key Site Metric
How to Conduct a Backlink Audit in 45 Minutes
日頃のSEO対策、オウンドメディア運営に「ドメインパワー」というたった1つの視点を取り入れるだけで、運営やコンテンツ制作は大きく変化します。自社サイトと他社サイトのドメインパワーを意識するだけでも、いつもと違った戦略が取れるようになり、SEO対策効果も高まるでしょう。
これからオウンドメディアを立ち上げるという企業は、最初からドメインパワーを見据えて「途中で投げ出さない、継続性の高いドメイン」を慎重に考えてからドメインを取得してください。ドメインの寿命はドメインパワーにかなりに影響を与えていると考えられるので、実はオウンドメディア立ち上げから重視していただきたいポイントです。
以上で、ドメインパワーに関する解説を終わります。「今までドメインパワーを意識したことがなかった」という方は、この機会に新たな戦略としてデジタルマーケティングに取り入れてみてください。